問い合わせ対応業務を効率化する6つの方法!課題や重要性・事例も紹介
2025.06.16コールセンターコールセンターでは、時間当たりの対応数を増やすことで、費用対効果を向上させることができます。
そのためにはスクリプトの用意やホームページによくある質問などを掲載するなど、工夫・仕組み作りが重要です。
とはいえ、自社のコールセンターにおける優先順位はそれぞれで、高い成果が期待できるものから取り組む必要があります。
本記事では、問い合わせ対応業務を効率化する6つの方法について、課題や重要性・事例とあわせて解説します。
問い合わせ対応業務の種類
問い合わせ対応業務は、企業の内部と外部の双方から寄せられる情報や要望に対応する重要な業務です。
内容や対応体制は多岐にわたり、対応の正確性と迅速性が求められます。
社内からの問い合わせ
社内業務における問い合わせは、部門間の連携や業務効率に直結します。
以下に主な内容を示します。
- 情報システム部門への操作方法やトラブルに関する相談
- 人事・労務関連の制度や申請手続きについての確認
- 総務部門への備品や設備に関する依頼
- 財務部門への経費精算・伝票処理の問い合わせ
これらの対応が遅れると、従業員の業務停滞やモチベーション低下にもつながりかねません。
社内の問い合わせ対応は、業務効率や組織運営に直接影響を及ぼします。
社外からの問い合わせ
社外からの問い合わせは、顧客や取引先の満足度に直結する重要な接点です。
- 商品やサービスの利用方法、仕様に関する質問
- 見積依頼、注文、納期、在庫状況の確認
- クレーム、トラブル対応、返品・交換の手続き
- サポートやメンテナンス、アフターフォローに関する案内
顧客満足度の向上やリピーター獲得の観点からも、丁寧かつ迅速な対応が不可欠です。
企業にとって、社外対応の品質は信頼性を左右する大きな要素となります。
問い合わせ対応業務の重要性
問い合わせ対応業務は、単なる情報提供にとどまらず、企業価値や顧客体験を左右する重要な業務です。
こちらでは、問い合わせ対応業務の重要性をご紹介します。
顧客満足度の向上につながる
問い合わせ対応の質は、顧客の満足度を大きく左右します。
たとえば、迅速かつ正確な回答を得られると、顧客は安心感を得られ、企業への信頼も高まります。
顧客接点としての対応品質は、体験価値の向上に欠かせない要素といえます。
新規顧客の増加につながる
対応業務が良質であることは、リピーター獲得だけでなく、新規顧客の増加にも貢献します。
問い合わせ時の対応で好印象を持った顧客は、口コミやレビューでその体験を共有する傾向があります。
企業にとって対応業務は、無形のマーケティング資産ともいえるでしょう。
サービス・品質の向上につながる
問い合わせ対応業務を通じて収集された声は、サービスや製品の改善につなげられます。
問い合わせ内容を分析することで、マニュアルや仕様書の不備、システムの使いにくさなどの課題を可視化できます。
このような現場の「生の声」を継続的に反映させることで、サービス品質の向上に結びつけることが可能です。
問い合わせ対応は単なる事務作業ではなく、顧客満足や企業の競争力向上を支える基盤です。
適切な体制と継続的な改善によって、企業価値の最大化に貢献できる業務といえるでしょう。
問い合わせ対応業務によくある課題
問い合わせ対応業務は重要な業務である一方で、さまざまな課題を抱える現場も多く見受けられます。
以下にて、問い合わせ対応業務によくある課題をご紹介します。
対応品質にばらつきがある
担当者によって対応の質が異なることは、顧客満足度に大きな影響を及ぼします。
質問への回答内容や対応スピードに差があると、同じ企業でありながらサービスレベルに不信感を持たれる可能性があります。
対応品質のばらつきは、企業全体の信頼性にも影響を与えるため、早急な是正が求められます。
問い合わせの対応に時間がかかる
問い合わせ数の増加により、対応が追いつかなくなることは少なくありません。
一件ごとの確認や回答作成に時間がかかるほか、類似質問への繰り返し対応も担当者の負担となります。
その結果、回答までの時間が延びてしまい、顧客からの不満を招く可能性が上がってしまいます。
情報共有ができていない
情報共有が不十分であると、対応品質の均一化やナレッジの蓄積が進まず、業務の属人化が進行します。
対応履歴やFAQが部門ごとに分断されており、情報が社内で共有されていないケースもよくあります。
そのため、同じ顧客からの問い合わせでも、毎回ゼロベースで対応を行う非効率な状況が生じがちです。
問い合わせ対応業務を効率化する方法6選
問い合わせ対応業務の効率化は、業務負担の軽減だけでなく、顧客満足度や企業全体の競争力向上にもつながります。
こちらでは、問い合わせ対応業務を効率化する方法を6つご紹介します。
マニュアル・テンプレートの見直し・改善
問い合わせ対応における品質のばらつきを防ぐには、マニュアルやテンプレートの整備が不可欠です。
対応フローやよくある質問への定型文を明文化しておくことで、誰が対応しても一定の品質が保たれます。
定期的に更新し、現場の声を反映することで実用性を高めましょう。
問い合わせ内容の分析
過去の問い合わせ内容を定量・定性の両面から分析することで、業務のボトルネックや改善点を特定できます。
たとえば、問い合わせが集中する時間帯や頻出質問の傾向を把握することで、適切な人員配置やFAQへの活用が可能です。
データに基づく改善は、対応効率を着実に高めるための第一歩となります。
FAQページの作成・活用
社内外のユーザーが自己解決できる環境を整えることで、問い合わせ件数そのものを削減できます。
見やすく検索しやすいFAQページを設置し、頻出の質問と回答を掲載しましょう。
カテゴリ分けやキーワード検索機能を追加することで、ユーザー体験も向上します。
複数のお問い合わせを一元管理
電話、メール、チャットなど複数のチャネルから届く問い合わせは、専用の管理システムで一元管理することが望ましいです。
チャネルごとの履歴や対応状況を可視化することで、二重対応や漏れを防ぐことができます。
一元化により対応の属人化を防ぎ、業務の平準化を促進します。
AIシステムの活用
AIチャットボットや自動応答システムの導入は、定型的な質問への即時対応が可能となります。
営業時間外でも対応できるため、顧客満足度の向上にも寄与します。
また、AIが蓄積するデータを分析することで、問い合わせ内容のトレンド把握や業務改善にもつなげられます。
外部ツールやアウトソーシングの利用
社内リソースが限られている場合は、問い合わせ対応を外部に委託する選択肢も有効です。
専門性の高いオペレーターによる対応で品質を維持しつつ、自社はコア業務に集中できます。
また、クラウド型問い合わせ管理ツールの導入により、初期投資を抑えた効率化も実現可能です。
問い合わせに関する業務効率化事例
実際に問い合わせ対応を効率化し、成果を上げた企業事例をご紹介します。
各社は、問い合わせ管理の見直しやツール導入により、対応時間の短縮や顧客満足度の向上を実現しています。
導入1ヶ月で問い合わせの約55%をコールセンターで一次回答
大手製造業では、問い合わせの一次対応をコールセンターに集約することで、現場部門の業務負担を大幅に軽減。
導入から1ヶ月で、問い合わせの約55%をコールセンターが一次回答・対応可能になりました。
導入事例:問い合わせ増加に合わせて短期立ち上げ。顧客満足度の向上と業務効率化
散逸していた窓口機能の一元化により時間や人的ロスをカット
複数部門に分散していた問い合わせ窓口を統合し、対応フローを標準化。
結果として、対応時間と人件費の大幅削減に成功しました。
導入事例:窓口の一元化で処理効率が大きく向上。太陽光関連の相談窓口・修理受付
99%の回答率を維持することにより顧客満足度がアップ
FAQの強化とチャットボット導入により、問い合わせの自己解決率が向上。
平均回答率は99%を維持し、顧客満足度の向上にもつながった。
導入事例:取扱商品105万点以上。専門性の高いテクニカルサービスを含んだ電話対応
おわりに
本記事では、問い合わせ対応業務を効率化する6つの方法について解説しました。
問い合わせには社内と社外のものが含まれており、それぞれで内容が異なります。
社外の場合、満足度の向上や新規顧客の増加、サービス・品質の向上などに影響をおよぼします。
しかし、対応品質にばらつきがある、問い合わせの対応に時間がかかる、情報共有ができていないといった課題が残ります。
これらを自社で解決すると多くの費用と時間を要する懸念があるため、アウトソーシングが有効な選択肢といえます。
日本テレネットでは、インバウンド・アウトバウンドともにコールセンターの代行サービスを提供しています。
社内外からの対応に追われている、しかし改善に割くリソースがないときは、ぜひご相談ください。


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