BPRとBPOの違い|業務改善から外部委託までの実践的アプローチ
働き方改革や収益体質改善のために、多くの企業では業務改革を継続して行っています。
しかし、一言で業務改善といっても、自社リソースで完結するのか、外部委託するのかなど選択肢はさまざまです。
これらに関連する言葉のなかには「BPR」や「BPO」といったものが含まれますが、どのような意味を持つのでしょうか。
本記事では、BPRとBPOの違いについて、業務改善から外部委託までの実践的アプローチとあわせて解説します。
BPRとは
BPR(Business Process Re-engineering)とは、既存の仕組みや習慣を見直して再構築することを指します。
長期的な観点で業務全体の仕組みや非効率な作業を見直す経営手法であり、業務の一部を見直すものではありません。
日本語では業務改革と訳されることがありますが、組織の構成など根幹を改善する観点から、具体的な意味合いは異なります。
BPOとは
BPO(Business Process Outsourcing)とは、自社で担っている業務を外注することを指します。
既存業務の一部または全部を外注することで自社の負担を軽減し、業務改善を図ります。
外注する業務の種類は多岐にわたり、見込み顧客の育成や総務部門の業務全体などが含まれます。
BPRとBPOの違い
上記の通り、BPRとBPOは言葉こそ似ているものの、意味合いは大きく異なるものであることがお分かりいただけたと思います。
BPRは企業の経営・運営に関わる根幹部分を見直すものに対して、BPOは業務の一部または全部を外注することです。
そのため、BPOはBPRに含まれる施策の一部といえます。
「○○を外注すれば、経営が改善する」という判断のもと、BPOを実施しているのです。
BPRのメリットと解決できる課題
BPRを実施することで、下記のメリットと課題解決を実現できます。
- 人材配置の最適化
- 業務プロセスの見直し、生産性の向上
- 意思決定の高速化
- 労働環境の改善
- サービス品質の向上
- リスクマネジメントの強化 など
BPR実践のステップ
上記メリットと課題解決を目的としてBPRを実践するには、下記の流れで進行します。
- 社員に改善点をヒアリングし、目的や目標を設定する
- 優先順位を決定する
- 現状の業務を洗い出し、分析したうえで課題を把握する
- 戦略や方針を策定する
- ビジネスプロセスとスケジュールを設計する
- 実行後、計画の進捗状況を把握する
- 成果を確認し、継続した改善を図る
BPOのメリットと解決できる課題
BPOを実践することで、下記のようなメリットと課題解決が期待できます。
- コア業務に集中できる
- 業務品質の向上
- 業務の効率化
- 教育コストの削減・最適化
BPOに適した業務
BPOを実施している企業は、下記のような業務をアウトソーシングしています。
- 総務や人事、経理、受付などのバックオフィス業務
- コールセンター、コンタクトセンター
- IT関連業務
- コンサルティング業務
- マーケティング など
選定ポイントのひとつとして、依頼を検討している業務がその企業のコア業務なのかどうかが挙げられます。
ノンコア業務をアウトソーシングすることで、企業はコア業務に集中できます。
これらを判断するために、BPRの段階で業務の洗い出しを行うのです。
そのため、BPOを行う際には、必ずBPRを行わなければならないといえます。
参考ページ:当社コラムページ「コールセンターBPOとは?アウトソーシングとの違いもまとめて解説」
(https://ntn-bpo.jp/callcenter-bpo)
参考ページ:当社コラムページ「コールセンターアウトソーシング費用と料金相場」
(https://ntn-bpo.jp/costs-and-price-quotes)
おわりに
本記事では、BPRとBPOの違いについて解説しました。
BPR(Business Process Re-engineering)とは、既存の仕組みや習慣を見直して再構築することを指します。
一方、BPO(Business Process Outsourcing)は、自社で担っている業務を外注することを意味します。
BPRは企業の経営・運営に関わる根幹部分を見直すものに対して、BPOは業務の一部または全部を外注することです。
BPOを実践する際は業務の洗い出しが必要であり、BPRに含まれる施策といえます。
コア業務に集中したいけどリソースがないと判断したときは、BPOの実践を検討しましょう。