ビジュアルIVR活用でコンタクトセンターの応答率アップ

ビジュアルIVRとは、コンタクトセンターなどの音声案内機能をスマートフォンの画面などに置き換えたシステムです。この記事はビジュアルIVRとは何か、導入メリット、システムの選び方などを解説します。

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ビジュアルIVRとは?

ビジュアルIVRとは、音声自動応答システム(IVR)の役割をスマートフォンの画面など、視覚的に操作できるように置き換えた、コンタクトセンターやカスタマーサポート向けのシステムです。例えば、問い合わせの内容をメニュー一覧から選べたり、FAQコンテンツにアクセスしたり、チャットボットを利用したりできるため、電話の音声自動応答より顧客の利便性が高くなります。また、企業側の業務効率も高められ、オペレーターの負担を減らせることも特徴です。

ビジュアルIVRは、「顧客がコールセンターなどに電話をかける」「音声ガイダンスでSMS送信を選ぶ」「ビジュアルIVR用のURLをSMS受信する」「スマートフォンで専用サイトを開いてビジュアルIVRを使う」という4ステップで実現されるのが一般的です。ただし、ビジュアルIVRにはさまざまなタイプがあり、利用方法は若干異なります。タイプ別の特徴については、後ほど詳しく説明します。

IVRとビジュアルIVRの違い

IVRとビジュアルIVRの違いは、IVRが音声による案内なのに対して、ビジュアルIVRは画面で視覚的に案内することです。IVRでは顧客が音声ガイドの案内を受動的に受けるのに対して、ビジュアルIVRは主体的に情報を検索できるようになります。具体的には、ビジュアルIVRでは、IVRのように案内の内容がわかるまで音声を聞いてからプッシュ操作をする必要がありません。また、視覚的に見やすいメニューのなかから、自分のペースで効率的に目的の連絡先を探したり、FAQコンテンツを閲覧して自分で課題を解決したりできます。

さらに、ビジュアルIVRはIVRと異なり、機能をカスタマイズ、拡張しやすいことも特徴です。導入するシステムにもよりますが、例えば、メニュー画面をシンプルにしてボタンを大きくするなどデザインを柔軟にカスタマイズしたり、自社の顧客管理システムと連携させたりできます。

ビジュアルIVRが注目される背景

ビジュアルIVRの導入目的として多いのは、CX(顧客体験価値)の向上と自己解決を促進できるためです。この背景には従来の音声応答システムでは不満が出やすくなっていることや、情報を自分で検索してアクセスすることが一般的になった背景があります。

CX(顧客体験価値)の向上

ビジュアルIVRを導入すれば、IVRのデメリットであった「長時間の音声ガイドをいちいち聞かなければならない」「プッシュ操作が複雑、面倒」「電話混雑時に待たされる」などの問題を大幅に解消できます。コンタクトセンターなどの顧客応対でCX(顧客体験価値)の大部分を占めるこれらの要素を、比較的簡単なシステムで解消できることから、企業の規模や業種を問わず、ビジュアルIVRが普及するようになりました。加えてビジュアルIVRの導入を後押ししているのは、全世代でスマートフォンが一般的になってきたことです。スマートフォンユーザーに対して、いかに快適な接点を整えられるかは、多くの企業にとって重要な課題になっています。

自己解決の促進

ビジュアルIVRでは、FAQコンテンツやチャットボットなどの自己解決の手段を実装しやすい面があり、このことが顧客応対業務の負担軽減につながるため、ビジュアルIVRの導入が進んでいます。特に定型的な問い合わせでは、顧客がビジュアルIVRで提供された機能を使って自己解決できる部分が多いため、実店舗にセルフサービスを導入した場合に似た効果を期待できるでしょう。近年ではWebサイトで自ら情報検索することが多くなったこともあり、電話での会話をわずらわしいと感じる人も増えてきました。このような顧客に自己解決の手段を提供することは、顧客対応のサービス強化の一環にもなります。

ビジュアルIVR導入メリット(企業側)

ビジュアルIVRを導入する具体的なメリットとは何でしょうか。ここではオペレーターの負担軽減や機会損失の予防など、企業側の視点から5つのメリットを紹介します。

オペレーターの負担軽減

自己解決策を実装しやすいビジュアルIVRを導入することで、入電数を減らせる傾向があります。例えば、配送状況の確認方法や、基本的な使い方の問い合わせなどは、FAQコンテンツで解決してもらえるケースが増えるため、オペレーターが応対しなければならない電話が少なくなるからです。さらに、視覚的に整理されたメニュー画面によって、適切なオペレーターにつながりやすいこともメリットです。従来のIVRにおいては、音声を長々と聞いているのが面倒だったり、内容が理解できなかったりするなどの理由で、適切な連絡先に電話をかけられない人が少なくありません。ビジュアルIVRなら、例えば「契約変更に関するお問い合わせ」「返品に関するお問い合わせ」などをメニューでわかりやすく一覧表示できるため、関連度が高い窓口に連絡してもらえる可能性が高くなり、余計な取次業務なども発生しにくくなります。

機会損失を防いで顧客接点を強化

ビジュアルIVRを活用すれば、混雑時にオペレーターが対応できない「放棄呼」を減らせます。その理由は、先に紹介したようにオペレーター業務が軽減されることで、混雑状況になることを防ぎやすいからです。また、ビジュアルIVR経由で電話をかけた窓口が混雑していたとしても、FAQコンテンツやチャット、動画コンテンツなどに誘導することで、自己解決してもらうことを促せるからです。時間に余裕がない顧客にも応対できれば、ビジネスチャンスを逃しにくくなるでしょう。

人材不足解消につながる

ビジュアルIVRでは、顧客IDや要件などオペレーターが聞き取る情報を、顧客自身に事前に入力してもらうことも可能です。これによってIVRで煩雑だった住所や氏名の聞き取りや、要件の入力業務などを減らせます。結果として、今までよりも少ない人数でコンタクトセンターやカスタマーセンターを運用できるケースもあるでしょう。さらに、定型的な問い合わせを自己解決してもらうことで、専門的な知識を持つスタッフの応答時間を取られてしまうことも少なくなります。これにより、例えば柔軟な接客が要求されるカスタマーセンターや、高度な知識が求められるテクニカルサポートセンターなどでの、人材不足解消につなげられます。

24時間対応をサポートが可能

ビジュアルIVRに実装できるFAQコンテンツやチャットボットは、基本的に24時間365日対応可能です。顧客側からすれば、営業時間内に電話をかける必要がなくなるので便利です。一方、企業側ではオペレーターの負担軽減、機会損失の予防などに役立てられるでしょう。近年では、越境ビジネスを営む企業も増えてきました。このような企業にとっては、時差に対応しつつ顧客応対する課題がありますが、ビジュアルIVRで自動応答できる部分を増やせれば、業務を効率化しつつビジネス拡大を図りやすくなります

ビジュアルIVR導入メリット

ビジュアルIVRを導入する場合は、顧客目線でCX向上を実現できるか検討することが重要です。そこでここでは、自分で課題を解決できるメリットと、適切な人に対応してもらえるメリットを顧客側の視点から紹介します。

お客様自身で課題を解消

自分のペースで課題を解決できることは、IVRにはないビジュアルIVRの利点です。例えば、不具合への対処方法を知りたいときに意外に面倒なのは、トラブルの発生状況や機器の動作状況などを伝える手間です。しかし、ビジュアルIVRのFAQコンテンツなどを使えば、こうした必要はありません。例えば、「警告ランプが点滅している」などの情報を自分で検索して、すばやく問題を解決できることがあるでしょう。特に営業時間外の場合は、自己解決できる手段があるのはとても助かります。

人材不足解消につながる

必要なスキルを持った人材に対応してもらいやすくなるのは、顧客側のメリットです。ビジュアルIVRのメニュー項目が細かすぎず粗すぎない程度に設定された企業なら、適切なスタッフに取り次がれる可能性が高まるでしょう。また、どのような問題や課題があるかを、ビジュアルIVR内でアンケートに答えてから窓口に接続するタイプでは、よりピンポイントでスタッフを割り当ててもらえます。

ビジュアルIVRのタイプ

ビジュアルIVRは大きく分けると4種類があります。どのタイプが適切かどうかは、自社の顧客層やビジネスモデルなどによって違うため、まずはそれぞれの特徴を把握しておきましょう。

URLをSMSで送信するタイプ

電話をかけてきた顧客に対して、ビジュアルIVRのURLをSMSで伝えて利用してもらうタイプです。一般的な手順としては、まず顧客がスマートフォンで問い合わせ窓口に電話した際に、IVRで問い合わせを継続するか、ビジュアルIVRに切り替えるかを音声ガイダンスで案内されます。そこでビジュアルIVRを選んだ顧客はいったん電話を切り、SMSで送られてくるメッセージを待ちます。その後、受け取ったSMSのURLにアクセスして、ビジュアルIVRを利用するわけです。URLをSMSで送信するタイプのメリットは、特別なアプリが不要で追加料金もかからないことです。一方、固定電話やいわゆるガラケーの携帯電話の顧客が利用しにくいデメリットもあります。

電話番号表示をビジュアルIVRの起動ボタンにするタイプ

特定の電話番号の発信をトリガーにして、事前にインストールしていたビジュアルIVRのアプリを起動するタイプです。URLをSMSで送信するタイプと違って、音声ガイダンスでのやり取りを省略できるのがメリットです。一方、事前にビジュアルIVRのアプリをインストールしなければならないのは、顧客にとって面倒です。また、信頼関係を築けていない顧客の場合、アプリをインストールしてもらえないこともあるでしょう。

専用アプリに表示するタイプ

専用アプリを起動して、メニューから問い合わせ先やFAQサイトなどにアクセスしてもらうタイプです。専用のアプリを事前にインストールしてもらうことから、自社サービスに合わせて柔軟に画面をカスタマイズしたり、機能を追加したりできることがメリットです。一方、事前にアプリをインストールしてもらう負担が顧客にかかります。このため、不特定多数で1回限りの利用者が多いビジネスよりも、法人向けサービスや会員制サービスなど、顧客と強固な関係を築けるビジネスに向いています。

企業サイトからアクセス方式

企業サイトで問い合わせ窓口の連絡先を調べたり、FAQコンテンツやチャットボットを利用できたりするタイプです。一部のサービスではボタン操作することで、SMSでURLや電話番号を受け取れるものもあります。企業サイトからアクセスするタイプのメリットは、顧客が使っているスマートフォンやパソコンなどのデバイスを選ばない点です。また、基本的にはWebサイトと同じですので、システム構築が比較的容易なこともメリットです。一方、まず企業サイトにアクセスしてもらう負担を顧客にかけてしまいます。また、どうやって企業サイトを周知させるかも、検討しなければなりません。

ビジュアルIVRの選び方

ビジュアルIVRを選ぶ際は、顧客の利便性と自社業務のしやすさの両方を考える必要があります。また、運用サポートが充実しているかどうかも導入を成功させる重要なポイントです。

画面デザインや会話設計の操作性

ビジュアルIVRの選定で重要なのは、顧客の利便性、CXを高められるかどうかです。そのためには、使いやすい画面デザインや、細かすぎず粗すぎないメニューの設定などが大切になります。自社の顧客にあった画面仕様にできるのか、デザインのバリエーションやテンプレートの選択肢などを調べておきましょう。また、会話形式で項目選択を進める場合や、チャットボットなどを導入する際は、顧客の立場に立ってシナリオ設定でき、スムーズに課題を解決できるか検討することが大切です。

外部システムとの連携性

導入するシステムによって異なりますが、ビジュアルIVRは自社の顧客管理システムや、チャットシステム、FAQソリューションなどと連携させられます。特に高度な機能を実装したい場合は、外部システムを連携できるかどうかも検討しておきましょう。外部システムと連携することで、顧客応対業務を効率化するだけでなく、顧客行動をリサーチしてマーケティングに活用するなどの応用も可能です。

運用改善方法の充実度

システムを提供している業者のサポート体制も重要です。初めてビジュアルIVRを導入する場合は、導入支援が充実しているほうがよいでしょう。また、自社の人的リソースが不足している場合は、運用の伴走支援や改善提案をしてくれる業者が向いています。運用サポートが手厚い業者のなかには、ビジュアルIVRのアクセス履歴を解析して、適切な画面デザインに調整するなどのサービスを提供しているところもあります。

自社ビジネスに合った実績のあるビジュアルIVRを導入しよう

ビジュアルIVRを導入すれば、顧客のCX向上が見込めるだけでなく、自社の業務効率化や人材不足解消など多くのメリットがあります。固定電話からスマートフォン経由の問い合わせが増えるなか、多くの企業においてビジュアルIVRの整備は欠かせない施策となってきました。ビジュアルIVRを導入するなら、専門的な技術と知見を持った日本テレネットのBPOサービスをおすすめします。まずはお気軽にお問い合わせください。

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