【2020年版】コールセンター委託時に知っておきたいKPI

コールセンター業務を自社でおこなう場合、人材育成などのさまざまな対応が求められてきます。自社の負担をできるだけ少なくするには、コールセンター業務を外部委託するのも合理的な選択になるかもしれません。外部委託をするメリットは、専門性の高い企業にサポートしてもらえることです。ここでは、コールセンターを外部委託する際に知っておきたいKPIについて解説します。 (2020年版として更新しています)

コールセンターのKPIとは何か?

KPIは、Key Performance Indicatorの略称です。Key Performance Indicatorは日本語では「重要業績評価指標」とも呼ばれており、目標に対してどのくらい成果を上げられているかを企業がチェックするときの指標として用いられています。コールセンターのKPIの場合は、各センターが目標を達成するプロセスをチェックするための中間指標として使われることが多いです。コールセンターのKPIは多岐にわたっており、10種類以上を管理している企業もあります。

KPIを管理する理由

コールセンターがKPIを管理するのは、オペレーターの対応や利用しやすいサービスかどうかなどを数値で把握できるようにするためです。多くのコールセンターでは、顧客満足度や応対品質をアップさせることを目標にしています。数値化されたKPIをチェックすることで、それぞれのオペレーターのパフォーマンスやシステム、オペレーションの問題点などが一目でわかるようになります。

品質を示すKPI

品質を表すKPIには、応答率やSL(サービスレベル)などが挙げられます。応答率は、電話のつながりやすさを示す指標です。基準内応答率とも呼ばれるSL(サービスレベル)は、かかってきた電話に応対するまでの時間を1つの基準にして品質をチェックします。コールセンターでは、それぞれ応答時間の目標を設けていることが多いです。

生産性を示すKPI

生産性を示すKPIの代表に挙げられるのが、稼働率です。稼働率は、オペレーターの生産能力やスキル、離職のリスクなどを幅広くチェックする指標で、コールセンターの生産性を示すKPIとしてよく用いられています。このほか、AHT(平均処理時間)やATT(平均通話時間)なども生産性を示すKPIです。

収益性を管理するためのKPI

収益性を管理するためのKPIが、CPC(コスト・パー・コール)やCPA(コスト・パー・アクイジション)などです。これらのKPIは、いずれもコールセンターのコストをチェックするための指標です。収益性を考えるうえでは、コールセンターの運営にどのくらいのコストがかかっているかをこのようなKPIで把握することが欠かせません。

コールセンター委託で注目したいKPIについて

コールセンターを外部委託する際にとくに注目したいのが、稼働率や応答率です。稼働率や応答率は、コールセンターの運営がうまくいっているかどうかを把握するときに必ずと言ってよいほどチェックされるKPIです。ここでは、コールセンターの稼働率と応答率についてまとめてみました。

コールセンターの稼働率とは

コールセンターの稼働率は、オペレーターが業務時間内にどのくらいの仕事をこなしているかを数値で算出するKPIです。例えば、オペレーターがクライアントとの通話やメール送信といった後処理業務に携わっていた顧客対応時間を、システムにログインしていた時間で割ると、稼働率が計算できます。ちなみに、給与支払い時間に対しての顧客対応時間を稼働率、業務時間に対しての顧客対応時間を占有率とわけて考えるアプローチもあります。

コールセンターの応答率とは

着信の回数に対して、オペレーターがどのくらいの割合で対応できているかをチェックするのが、コールセンターの応答率です。応答率のKPIが高ければ、それだけ多くのクライアントに対応できていると判断ができます。コールセンターの利用しやすさをチェックするときにも、応答率は重要な指標です。

稼働率と応答率の関係性

コールセンターの運営状態をチェックするときは、稼働率と応答率のバランスが重要視されています。例えば、応答率が90%の場合、稼働率も高いほうが、一見すると運営状態が優れているように見えるかもしれません。ただ、稼働率と応答率はバランスが大切です。実際、コールセンターの場合には、応答率に対しての理想的な稼働率の割合が決まっています。

コールセンターの稼働率100%が良くない理由

稼働率が100%のコールセンターの場合、オペレーターがひっきりなしに電話に対応している状況がイメージできます。このような稼働率が良しとされていないのは、「ほかの業務に充てられる時間が少なくなる」や「オペレーターの負荷が増し、離職の原因になる」、「待機時間がないため、受けられない電話がでてくる」などの理由からです。

稼働率のマネジメントのポイント

コールセンターの稼働率をマネジメントするときのポイントは、90%の応答率に対し稼働率が70%前後になるように調整することです。このようなKPIのバランスを保っているコールセンターは、オペレーターの負荷もさほど大きくなく、安定した生産性を保ちやすいと言われています。また、応答率90%、稼働率70%の状態は適度な業務量があることから、オペレーターの意欲やモチベーションを低下させにくいのもメリットです。

コールセンターの代表的なKP

I チェックに用いるKPIの種類が多いのが、コールセンターの特徴です。コールセンター業務を外部委託するときにもぜひ押さえておきたい代表的なKPIを、ここではピックアップしてみました。「応対品質に関するKPI」、「効率性に関するKPI」、「顧客満足度に関するKPI」の3つのカテゴリーにわけて、合計10種類のKPIを紹介します。

応対品質に関するKPI

応対品質に関するKPIは、クライアントに対するコールセンターの対応をチェックするときに用いられます。以下では、応答率やSL(サービスレベル)、ASA(平均応答速度)などを取り上げて、どのようなKPIなのかを解説していきます。

応答率とは

オペレーターがクライアントに対応できた割合がチェックできる応答率は、コールセンター業務の品質を知るうえでもポイントになってきます。応答率が高く電話がつながりやすいほど、応対品質が高いと一般的には判断されます。応答率とよく対比されるのが、対応できなかった電話の数を示す放棄呼率です。応答率が悪化している場合には、オペレーターの数に対して着信数が多い傾向が見られます。応答率をチェックすることで、コールセンターが抱えている問題点なども見えてくるケースが多いです。

SL(サービスレベル)とは

SL(サービスレベル)は、クライアントからの着信にどのくらいの時間で対応できたかの割合を表すKPIです。一般的なコールセンターの場合、「かかってきた電話の80%に20秒以内で対応する」を目標にしています。対応できるまでの時間が長いほど電話がつながりにくくなるため、各社では目標を設けてスピーディーな応答ができるように工夫をしています。

ASA(平均応答速度)とは

ASA(平均応答速度)は、着信があってからオペレーターが応答するまでの平均時間です。ASA(平均応答速度)も、応答率やSL(サービスレベル)と同様に、電話がつながりやすいかどうかをチェックするときによく用いられます。コールセンターを運営している企業の約70%は20秒以内に応答をしているというデータがあり、ASA(平均応答速度)の向上は、企業にとっても1つの課題になっているようです。

効率性に関するKPI

コールセンター業務の効率をチェックするうえで重要になるのが、効率性に関するKPIです。オペレーターの稼働率などは、効率性に関するKPIの代表と言えます。稼働率と合わせて用いられるのが、AHT(平均処理時間)やATT(平均通話時間)、 ACW(平均後処理時間)といったKPIです。CPC(コスト・パー・コール)なども、効率性に関するKPIに該当します。

稼働率とは

稼働率は、オペレーターが顧客対応に充てた時間が一目でわかるKPIです。コールセンターでオペレーターがおこなう業務は、通話や後処理などの顧客対応に関するものばかりではありません。上司との面談やオペレーター業務に関する研修なども仕事の1つになっていることがあるため、稼働率は生産性を上げるためにも妥当な数値になっていることが必要です。

AHT(平均処理時間)とは

AHT(平均処理時間)は、オペレーターが電話を受けてからメールの送信などの後処理を完了させるまでの所要時間です。AHT(平均処理時間)を計算するときに用いられるのが、ATT(平均通話時間)とACW(平均後処理時間)の2つのKPIです。AHT(平均処理時間)が短いオペレーターは、一般的に1人のクライアントの対応がスピーディーにできていると判断されます。対応の質などに問題がなければ、評価も高くなる可能性があります。

ATT(平均通話時間)とは

1回の電話で発生した通話時間をチェックするのが、ATT(平均通話時間)です。ATT(平均通話時間)を見ることで、オペレーターがクライアントとどのくらいの時間をかけてコミュニケーションをしたかがわかります。ATT(平均通話時間)は、オペレーターの対応をイメージする際にも参考にされることがあります。例えば、ATT(平均通話時間)からイメージできるのが、「クライアントの質問にきちんと回答しているか」や「時間を短縮するために一方的に話をしていないか」などです。

ACW(平均後処理時間)とは

ACW(平均後処理時間)は、通話をした後のメール送信や入力などの後処理業務にかかった時間です。効率的に業務を進めてACW(平均後処理時間)を短縮することは、 AHT(平均処理時間)を短くするうえでも1つのポイントです。オペレーターの業務のスピードはもちろん、システムの使いやすさやオペレーションに無駄がないか、などをチェックするのにもACW(平均後処理時間)は参考にできます。

CPC(コスト・パー・コール)とは

1回の通話にかかるコストを表したKPIが、 CPC(コスト・パー・コール)です。具体的には、オペレーターの人件費や通信費などが該当します。テナントを利用している場合は、オフィスの賃料も含まれます。コールセンターが負担するコストでとくに高額になりがちなのが、人件費です。 CPC(コスト・パー・コール)が高い場合、大きなウェイトを占めている人件費を見直す企業も少なくありません。

顧客満足度に関するKPI

顧客満足度に関するKPIは、クライアントがサービスにどのくらい満足しているかを知る指標です。このKPIに挙げられるのが、 CS(顧客満足度)やNPS(ネットプロモータースコア)などです。2つのKPIについて、少し紹介してみましょう。

CS(顧客満足度)とは

CS(顧客満足度)は、クライアントのアンケート結果などをデータにして分析をおこない、数値化したKPIです。コールセンターの場合は、オペレーターの対応や提供するサービスにクライアントがどのくらい満足をしているかが、このKPIでチェックできます。 CS(顧客満足度)は、サービスの品質向上などに役立てられることが多いです。

NPS(ネットプロモータースコア)とは

NPS(ネットプロモータースコア)は、顧客ロイヤルティを数値化するKPIとして知られています。NPS(ネットプロモータースコア)を算出するときには、企業に対する愛着や信頼の度合い、ほかの人にも勧めたいか、などを10点満点の数値で回答してもらい、クライアントの満足度を把握します。高い点をつけた推奨者の数から低い点をつけた人数を引き、クライアントの全体数で割るとNPS(ネットプロモータースコア)が計算できます。

コールセンターの委託先には信頼できる企業を選ぼう

コールセンター業務を外部委託する場合、委託先の選び方が重要です。日本テレネット株式会社の「日本テレネットBPOサービス」などは、大手企業も利用しています。この企業は多様な分野、業界の専門知識に精通しているのが強みです。データを分析して問題解決をしたり、オペレーターの意識を高めるマネジメントをおこなっていたりする点も注目されています。委託先で迷った際には、このような企業に問い合わせてみるのがお勧めです。


「コールセンター委託ポイント」については【2020年版】コールセンター委託ポイントを徹底解説!の記事もぜひご参照ください。