コールセンターアウトソーシングのポイント・導入事例
コールセンターのアウトソーシングサービスを導入し、業務の効率化を図る企業は増えてきています。しかし、コールセンター業務を外注しても結果を出せなければ意味がありません。したがってコールセンターをアウトソーシングする場合、入念に検討したうえで導入すべきでしょう。そこで、コールセンターアウトソーシングを導入する目的や導入事例などを紹介するので、導入を検討する際の参考にしてください。
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コールセンターアウトソーシングの導入理由
コールセンターアウトソーシングを導入している企業はどのような理由で導入することを検討しているのでしょうか。まずは導入理由を見ていきましょう。
コストの削減
既にコールセンターを自社で運用していたとしてもなかなか運用する費用を確保するのが難しい状態に陥ってしまうことがあります。そんな時、コールセンターの運用コストを削減することで、企業の無駄な出費を減らせるので、コールセンターアウトソーシングを利用している企業の中にはコールセンター業務のコストカット目的で利用している企業が多いです。
運用管理が簡単
コールセンターを自社で保有していると、コールセンターの運用管理を行う人材が確保できなかったり、運用管理のコストが思いのほか大きくなってしまったりしていることがあります。そこでコールセンターアウトソーシングなら人材の確保も運用管理も業者に全て依頼できるので企業側の負担が減ることから導入を検討する企業も多数あります。
自社の業務効率化
特に中小企業の場合、1日にかかってくる電話の量が多くて本来の業務に集中することができないというケースも多々あります。それに、コールセンターで集めたデータを業務改善に活かす必要がありますが、データをまとめる作業も大変です。そんな時にコールセンターアウトソーシングなら電話対応の負担を減らすだけでなく、業務改善の提案もすることが可能であり、実際に業務効率が上がった企業も多いです。
緊急でコールセンターの立ち上げ可能
テレビで宣伝されたなどといった理由で急に問い合わせが殺到してしまうこともあるでしょう。しかし、コールセンターが無い場合だと対応できる電話の数が少ないのに電話が殺到することで、取引先からの問い合わせに対応することができなくなってしまいます。そんな時、緊急でコールセンターを立ち上げれば大量の問い合わせに対応できますが、既にコールセンターを持っている企業でない限り緊急でコールセンターを立ち上げることは難しいです。そこで急いでコールセンターを用意するために外注する企業もあります。
導入するメリット
それでは、コールセンターアウトソーシングを利用するメリットにはどんなものがあるのでしょうか。
イニシャルコストの削減
コールセンターを立ち上げるには、オペレーターの人員を確保するだけでなく、オペレーターの数以上のPC・電話や電話回線、オペレーターが働くオフィスも準備する必要があります。そのため、コールセンターを立ち上げる際のイニシャルコストは莫大な金額になりますが、コールセンターアウトソーシングに依頼すれば契約する期間やコールセンターの規模・業務内容に応じた料金を払うだけで初期費用がかかりません。
コールセンターを維持する費用と手間の削減
コールセンターを自社で運用する場合、コールセンターで働くオペレーターの給料やオフィスの家賃に加えてオフィスの冷暖房代をはじめとする維持費用や業務に使用するソフトウェアの更新費用など様々な維持費用が必要となります。それに、コールセンターを維持するためには企業でソフトウェアの更新を業者に依頼したり、利用するソフトウェアを変える際のセットアップをしたりと手間もかかりますが、コールセンターアウトソーシングならサービスを利用する費用を支払うだけなので、コールセンターを維持する費用・手間も削減できます。
業務品質・生産性・専門性の向上
コールセンターアウトソーシングならコールセンターを運用・管理するだけでなく、電話をかけることで得た情報をまとめ、クライアントがどのような課題を抱えているのかを分析し、課題を可視化することもできます。業者によっては様々な業界に精通した人材が在籍していて、専門的な分析も可能です。そのような業者に依頼すれば企業が抱えている問題がわかるだけでなく、業務品質や生産性、専門性の向上にも繋がります。
コールセンターアウトソーシングを利用する前に検討すべきこと
コールセンターアウトソーシングを利用する前に、企業内で本当にコールセンターアウトソーシングを利用すべきかどうか話し合うでしょう。その際にどんなポイントに着目して話し合いを進めれば良いのでしょうか。
自社コールセンターの問題点洗い出し
自社でコールセンターを持っている場合は、抱えている問題を洗い出して整理し、本当にコールセンターアウトソーシングを利用する必要があるかどうかを検討する必要があります。自社コールセンターが抱えている問題を社内の環境を変えることで解決できるなら依頼する必要はありませんし、解決できないなら外注して解決手段を提案してもらうのが良いでしょう。コールセンターが抱えている問題で多いのがコストが思いのほかかかっている、コールセンターで集めることができる情報の質が低いというものが挙げられます。そんな時はコールセンターを効率よく運用するノウハウを理解している業者に依頼した方がコスト削減や業務の品質改善に繋がりやすいです。
コールセンター業務を外注化するタイミング
業界によって繁忙期は異なります。そこで閑散期にコールセンター業務を外注すると費用の無駄となってしまうでしょう。そこで、コールセンター業務を外注する場合はコールセンターの需要が高い時期を判断し、その時期に間に合うように依頼すると費用が無駄にならずに済みます。
コールセンター外注の料金体系
コールセンター業務を外注する場合、基本料金は以下の3つの条件に人員数を加えた4つの条件をもとに基本料金が決まります。また、インバウンドかアウトバウンドかによって料金形態が異なり、自社のサービスに合った料金形態を選びましょう。
依頼する内容の専門性
お客様サポートなどといった商品に関する専門的な知識が求められる業務の場合、お客様の質問を理解して解決できるレベルの知識を持っている人材を確保しなければいけないため、料金も高額になります。法律やITなど求められる知識の難易度が高い業種ほど高額になりやすいです。
依頼する業務の範囲
クレーム処理などといった業務の場合、お客様から受けたクレームの内容を集めるだけでなく、その内容をもとに商品の改善を行う必要もあります。そこで、自社で業務改善のためのデータ分析ができるならクレームの対応のみを依頼すれば良いですし、そこから業務の改善案や課題を提案してもらいたい場合はクレーム対応に加えて業務の分析も依頼すべきです。このように、コールセンターアウトソーシングに依頼する業務の範囲によっても価格は変動します。
依頼する時間
日本の企業は9時~18時の間で働く企業が多いことから、コールセンターの運営時間も基本的には平日の9時~18時となっています。しかし、利用者目線で考えてみると自分が働いている時間に問い合わせを行うことは難しく、平日の9時~18時しか問い合わせに対応していないのは不便です。そこで問い合わせの対応可能時間を24時間営業にしたり、休日にも対応したりすれば利用者にとってより便利になるでしょう。休日対応や24時間対応でコールセンター業務を外注すると価格が高くなる傾向があります。
インバウンドの料金体系
インバウンドとはお客様からかかってきた電話に対応するパターンのことを指し、インバウンドの例としてはクレーム受付やお客様サポート、通信販売の受付などが挙げられます。インバウンドの料金体系には1ヶ月の料金が変わらない「月額固定型」と、受けた電話の数に応じて価格が変動する「従量課金型」の2種類があり、1ヶ月にかかってくる電話の量を考えてどちらの料金形態のサービスを利用するか決めましょう。
アウトバウンドの料金体系
インバウンドとは逆にアウトバウンドは自社からお客様に対して電話をかけるコールセンター業務のことを言います。アウトバウンドのコールセンター業務に関しては、電話でのアンケート調査や営業などが挙げらるでしょう。アウトバウンドの場合は、1ヶ月の料金が一定額である「従量課金型」と、獲得した契約に応じて報酬を支払う「成果報酬型」の2種類に分かれ、アンケートのための電話だと従量課金型、商品の営業だと成果報酬型の料金形態となっていることが多いです。 従量課金型は電話1本あたりの料金が安いので、とにかくたくさん電話をかけて情報を集めて欲しい場合、成果報酬型は電話1本あたりの料金が高い代わりに、確実に契約を結んだり、詳しい情報を集めたりしたい場合に選ばれています。
コールセンターアウトソーシングの導入事例
それでは、実際にどのような企業がコールセンターアウトソーシングを利用しているのか、導入事例を見てみましょう。
学習塾
学習塾はインバウンド・アウトバウンド問わずコールセンターの需要が高いです。そのため、様々な場面でコールセンターアウトソーシングが利用されています。
採用業務
塾講師のアルバイトは大学生のアルバイトの中でも定番であり、特に新学期は大手を中心にアルバイトの面接の問い合わせが殺到しやすいです。この場合も塾長が面接の申し込みに対応することに忙しく、通常業務に取り組む時間が確保できないという状態に陥り、コールセンターを外注しました。コールセンターが面接希望者の希望する面接日程を聞く、決まった面接日程を希望者に報告する、そして面接結果を希望者に連絡する業務を請け負ったことで塾長の負担が減り、採用業務が効率よく行えるようになりました。
入塾希望者の問い合わせ業務
学習塾だと特に4月や受験を控えた冬休みは入塾に関する問い合わせや資料請求の電話の数が増えます。そのため、事務担当者だけでは問い合わせに対応しきれないことがありましたが、問い合わせの対応業務をコールセンターアウトソーシングに依頼することによって問い合わせの際のお客様の待ち時間を減らし、新規塾生の獲得に繋がりました。
旅行業
旅行業においてもコールセンターアウトソーシングは多くの場面で活用されています。
お客様のホテルまでの案内
少しわかりにくい立地にあるホテルで、お客様からホテルまでの道のりがわからないという問い合わせが殺到し、問い合わせがホテル予約の電話の妨げになってしまっているホテルでもコールセンターのアウトソーシングが導入されています。このようなホテルの場合、ホテル周辺の地図とホテルの最寄り駅からホテルまでのルートに関する情報を共有し、オペレーターがホテルまでの道のりを案内することで、予約業務がスムーズになりました。案内業務以外に周辺の観光情報やホテルのおすすめ料理などの提案も行い、リピーター獲得にも繋がりました。
外国人観光客の問い合わせ
急激に外国人観光客が増えた旅館では、英語をはじめとする外国語に対応できるスタッフの数が限られており、お客様の対応に追われて外国語での問い合わせに対応ができない状態が続いていました。そこで外国語に対応できるコールセンターアウトソーシングを利用することで外国人観光客の獲得に成功し、日本人だけでなく外国人からも人気の旅館に成長しました。
テクニカルサポート
利用する商品が細かい設定が必要な物だった場合などにはテクニカルサポートの需要が高くなります。そのため、テクニカルサポート業務をコールセンターアウトソーシングに依頼している企業も多いです。
問い合わせの待ち時間を改善
元々自社でテクニカルサポート専用のコールセンターを運営していましたが、人員が確保できず、「いつかけても繋がらない」とお客様からクレームが入る状態となっていました。そこでコールセンターアウトソーシングにテクニカルサポート業務を依頼することで問い合わせの待ち時間を改善し、お客様が快適にサービスを利用できるようになりました。
業務の負担を減らし効率アップ
会社の規模が小さい故に、問い合わせの対応も社内の手が空いている人が行うという状態が続いていました。しかし、問い合わせの量が増え、業務の効率が悪化してしまったことから電話・メールでのテクニカルサポート業務に加えて、問い合わせ内容に関するデータをまとめ、その中で問い合わせが多かったものをリストアップして新たに良くある質問とその解決策を記載したページをホームページに用意することで問い合わせの量が減り、業務効率も上がりました。
コールセンター業務を依頼するなら日本テレネットのBPOサービス
コールセンターを一から立ち上げたり運用し続けたりするより、外注した方が効率が良いこともあります。日本テレネットのBPOサービスでは長年培ってきたノウハウを活かして高品質なサービスを運営しており、特に専門的な知識を持った人材が必要な場合や業務改善に必要なデータ分析を行いたい場合におすすめです。コールセンター業務を外注することを検討している場合は日本テレネットのBPOサービスに問い合わせてみてください。