コールセンター委託サービスにおける業者の選び方とメリット・デメリットをご紹介
自社で開設が難しいコールセンターは、委託すると業務の負担が大幅に軽減されます。こちらでは、コールセンター委託サービスを利用する際の、業者の選び方やメリット・デメリットについて見ていきます。
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最初に理解してほしい!インバウンドとアウトバウンドの違い
コールセンターの業務は、インバウンドとアウトバウンドの2種類に大別されます。インバウンドとは、かかってきた電話に対応する仕事であり、具体的には商品の受注やクレームの処理などがあります。それに対して、アウトバウンドはこちらから顧客に電話をかけるのが主な業務となります。たとえば、テレアポやマーケティングリサーチ、アンケート調査といったものです。同じコールセンターの委託業務サービスでも、インバウンドかアウトバウンドかによって料金体系は変わってきます。したがって、まずは両者の違いについて理解することが大切です。
どちらを選ぶかによって大きく異なる!インバウンドとアウトバウンドの料金体系
インバウンド業務での料金体系は「月額固定型」か「従量課金型」か
コールセンターのインバウンド業務を委託する場合、その料金体系は「月額固定型」か「従量課金型」かのどちらかになります。まず、月額固定型とは毎月支払う金額が常に一定のタイプです。ただし、業務量が定められたラインを超過した場合には別途料金が発生する場合があります。それに対して、従量課金型とは「コールセンターのスタッフが電話を1件受けると○○円」というように、業務量によって料金が増えていく仕組みのことを指します。月額固定型の場合は1件当たりの単価が安くなる傾向があるため、電話の件数が多いならこちらのタイプの方がお得です。また、従量課金型は1件当たりの単価は高くなるものの、電話がかかってこなければ余計なお金を払う必要はありません。したがって、電話件数が少ない場合は従量課金型を選んだ方がコスト削減につながります。
ただ、どちらを選ぶにしても、初期費用と月額基本料は別途必要です。ちなみに、初期費用はコールセンターのオペレーターの研修や教育及び、マニュアル作成などに必要となるお金です。さらに、月額基本料がいくらになるかは業務内容や人員体制などによっても変わってきます。たとえば、「24時間365日対応」や「複数の人員で対応」などといったサービスを謳っているところでは月額基本料も手間がかかる分だけ高くなるというわけです。
アウトバウンド業務での料金体系は「従量課金型」と「成功報酬型」か
一方、アウトバウンド業務での料金体系は「従量課金型」と「成功報酬型」に分かれます。前者はコールセンターのスタッフが1件電話をかけるごとに、後者はアポイントを1件獲得するごとに、それぞれ料金が発生します。アウトバウンドはコールセンターのスタッフが能動的に電話をかけるので、全く課金が発生しないという事態はまずありえません。そのため、インバウンドに比べると月額料金は安く抑えられています。その代わり、成功報酬型は報酬が得られるハードルが高いため、1件当たりの単価は従量課金型よりも高くなります。
コールセンターの委託先の要因
コールセンターを委託する場合には、自社の希望に合った業者を選ぶ必要があります。初めて外部への委託を検討する場合には、どのような点を重視すれば良いのかで迷うこともあるでしょう。以下に、コールセンターの委託先を選ぶ時のポイントについて見ていきます。
コストの削減
コールセンターを外部に委託した場合には、月々の費用は発生しますが導入コストを削減することが可能です。 コールセンターの立ち上げには、場所の確保やスタッフの雇用や教育、対応マニュアルの作成、システムの構築や機材の購入などの様々な費用が発生します。コールセンターの規模にもよりますが、これらの導入コストはかなりまとまった金額になりますので、ゼロの状態からの立ち上げは容易ではないでしょう。金額面の負担だけでなく、自社立ち上げでコールセンターが軌道に乗るまではそちらに従業員の手が取られてしまいますので、業務効率も一時的に落ちてしまう恐れがあります。
その点、外部委託にした場合には導入コストがほとんどかかりませんので、企業側の負担は大きく軽減されます。 もちろん、業務委託をしている場合には委託業者に運用にかかる費用を支払わなければなりませんが、自社で立ち上げた場合でも場所代やシステムのメンテナンス費用、スタッフの人件費などの運用コストは必要です。充実したシステムやサービスを提供しており、運用コストが手ごろでコストパフォーマンスが高いと判断できるような委託業者を探せば、企業側も継続的な運用がしやすくなるでしょう。
運用管理が簡単
自社でコールセンターを運用する場合には、その管理も行わなければなりません。例えば、システムでトラブルが発生したときの対応やメンテナンス、オペレーターの継続的な確保など、コールセンターを問題なく運用するための業務が必要です。さらに、コールセンターを通した問い合わせや対応などのデータを管理・共有しなければなりません。加えて、顧客にとってより利用しやすいコールセンターにするには、電話だけでなくチャットやメール、Webフォーム、SNSなどの様々な手段を活用する必要も生じます。自社でこれらの対応をするのは負担が大きいですが、外部委託であれば様々なアクセス方法やデータの管理および共有がシステム化されていますので、運用管理の負担はほとんどなく、委託業者からの報告を受ける程度です。
また、一時的にセールやキャンペーンを行い、問い合わせが急増すると思われる場合、自社運用ではオペレーターの追加や対応時間の延長が困難です。しかし、外部委託ならば一時的な対応内容の変化にも、比較的柔軟に応じてもらえるでしょう。 従って、委託業者を選ぶ際には、適切な運用管理が行われており、柔軟な対応にも応じてくれるかどうかも判断材料の一つとなります。
業務効率化
元々コールセンターがない状態で業務を行っていた企業ならば、問い合わせの電話を受けながら業務をしなければなりません。そのため、問い合わせが来るたびに業務が中断されて本来の業務に集中しづらくなりますし、問い合わせに答えるために調査や確認をしなければならず、仕事が滞りがちです。 しかし、コールセンターを立ち上げれば、電話応対などのすぐに対応しなければならない作業を外部に任せることができますので、集中して本業に取り掛かれるようになります。加えて、重要な会議や接客を中断される心配もなくなるため、作業効率化が期待できるでしょう。
コールセンターの委託業務で対応できる内容は、業者によって大きく異なります。折り返しの連絡を前提とした電話の一次的な受付ならばどこでも対応可能ですが、メールやチャット、SNSも含めた対応や簡単な問い合わせに関してのマニュアルに沿った応対など、企業のニーズに合わせて、より幅広い対応を行っているところもあります。自社の業務効率化を進めるには、どこまでの業務を委託できるのか比較した上で業者選びをすると良いでしょう。
緊急でコールセンターの立ち上げ可能
新しい商品やサービスを提供するときやコールセンターの設置が急に必要になったときなど、緊急でコールセンターを立ち上げなければならない場合、自社で準備から導入まで進めるのは負担が大きいです。自社内から、あるいは新たにオペレーターを必要な人数確保しなければなりませんし、予想される問い合わせにどのように応対すべきか指導する必要がありますので、どれだけ急いでも順調に運用できるようになるまでに時間がかかるでしょう。
その点、外部委託ならばすでにシステムが充実しており、対応内容の指示をすれば経験豊富なオペレーターがすぐに対応しますので、短期間で自社のコールセンターとして機能します。コールセンター立ち上げのために企業内の人員や時間を割く必要がありませんので、導入する際に大きな混乱が生じることもないでしょう。 コールセンターの立ち上げにかかる時間は業者によって異なりますので、急いでいる場合には、どれくらい臨機応変に対応してもらえるのか、立ち上がりが早い業者なのかを比較して業者を選ぶのも良いでしょう。
「自社」と「委託」での違い
自社でコールセンターを立ち上げる場合と、外部へ委託する場合では、準備すべき内容や必要な期間、コストなど様々な違いが生じます。こちらでは、自社でコールセンターを用意するケースと外注するケースについて、それぞれの違いを見ていきましょう。
自社でおこなう場合
コールセンターを自社で運営する場合は、まず準備で時間と費用両面のコストが発生します。具体的には、電話機器やネット回線工事、システム導入などの初期投資に加え、ランニングコストやライセンス料等も必要です。加えて、これらを自社に導入・設置した上で正常に機能するように入念な確認をしたり、社員にシステムに関する教育をしたりしなければなりませんし、対応するオペレーターの育成も求められます。一般的には、初期に発生するコストは20~300万円程度です。コールセンター用にスペースを新たに用意する場合には、さらに費用が増えるでしょう。
システム開発を自社で行う場合には、自由度が高く使いやすい内容にカスタマイズできる一方で、開発費用もかかります。また、オペレーターの人件費やシステムのメンテナンス、セキュリティ、利用スペースの賃料などのランニングコストも必要で、一般的には年間で100~720万円程度かかります。加えて、実際に運用するまでの期間はどうしても長くなるでしょう。
自社でコールセンターを用意する場合には、システムや機材の準備、オペレーターや管理者の確保など、社員の負担も大きいです。ただし、コールセンターのスペースだけは自社で確保して、システムやオペレーターを外部委託するケースや、オペレーターを派遣社員として雇用するなど、一部を外注する方法もあります。経験がある外部の業者に委託する範囲が広くなるほど自社の負担は軽減されますが、自社でできるだけ担当すれば、自社ならではの対応を得意とする人材が育ちやすくなります。
外注を選択する場合
コールセンターのシステムや対応をすべて外部に委託する場合には、業者の選定に時間がかかることはありますが、契約まで至れば自社で行うことがほとんどないので導入がスムーズです。オペレーターを募集・採用する必要がなくなりますし、事業規模の変動や突発的な事情による人員の変更などにリソースを割かれる必要もありません。電話対応に加え、問い合わせ内容や受け答えの情報をデータベース化して、社内で共有するためのシステムもすでに出来上がっていますので、情報の整理が簡単にできます。一般的には、コールセンター導入時に時間がほとんどかからない上、初期コストがほとんど発生しないため、大きな予算を急に組むことが難しい中小規模の企業でも導入しやすいです。
次に月々のコストを見ていきましょう。料金プランは委託業者によって異なりますが、月額固定制の場合は月額料金と対応した件数による料金を合算したものが運用コストとなります。業者によって料金設定に大きな違いは見られるものの、月額料金が数千~10万円程度、対応した件数に対する単価は1件あがり200~500円程度です。一般的な問い合わせに対するノウハウは改めて教育する必要がないものの、専門的な内容についてはその都度自社で対応しなければなりません。 それでも、作業効率や導入コストの削減という点では、外注のメリットは大きいです。
自社と業務委託でのメリットを比較
自社がコールセンターを管理・運営する場合と、業務委託する場合では、同じコールセンターの設置でもメリットの内容が異なってきます。それぞれに、どのようなメリットが得られるのかを見ていきます。
自社運営のメリット
コールセンター業務を社内で運営する場合、自社独自のマニュアルやシステムを用意することができるため、対応をたらい回しにせずにスピーディーに解決できるようになります。問い合わせを多くこなしていくことでさらに対応のノウハウが構築されるため、状況や判断に応じて臨機応変な対応ができ、経験を重ねるごとに管理や運用がしやすくなります。
また、伝言ではなく顧客からの要望や問い合わせを直接聞き取ることができるため、より詳細な内容を把握してきめ細かい対応やフィードバックに活用することも可能です。これにより、顧客満足度の向上や成約率のアップなどの効果も期待できるでしょう。 加えて、聞き取りから対応まで社内のみで行うことにより、情報漏洩のリスクを下げられるというメリットも得られます。
業務委託のメリット
業務委託をした場合のメリットは、何といっても品質の高いオペレーターをすぐに確保できるという点です。コールセンターを導入する際、システムも大切ですが、先方に不快な思いをさせずに問い合わせや要望を聞き取ることができるオペレーターの存在は必要不可欠です。自社で立ち上げる場合には、人材の確保から教育まで行う必要がありますが、外部委託ならば既に教育されているオペレーターやシステムを利用できるため、短時間で優れたコールセンターが用意できます。 さらに、導入コストを抑えて情報共有や整理、管理がしやすいシステムを使えるため、社内でコールセンターから得た情報を活用することも容易です。
自社と業務委託それぞれのデメリットは?
コールセンターの自社運営と業務委託でメリットに違いが生じるように、デメリットもそれぞれに発生します。以下に、社内運営のコールセンターで起こりうるデメリットと、業務委託した場合のデメリットについて見ていきましょう。
社内運営のデメリット
社内運営の場合は、オペレーターを自社で雇用する形になりますので、人員の増減が容易ではありません。そのため、業務内容の多寡にかかわらず、人件費として固定の支出が発生します。また、オペレーターに自社のマニュアルを教育し、経験を重ねて一人前のオペレーターに育つまでには費用も期間もかかりますので、立ち上げ当初は負担が大きくなるでしょう。優秀なオペレーターは募集してもすぐに採用できるとは限りませんので、コールセンターの品質が安定しづらいという点もデメリットの一つです。 さらに、システムやマニュアル等を変更するとき、新しい機器を導入するときなど、突発的な費用が発生する可能性もあります。
業務委託した場合のデメリット
コールセンターを業務委託した場合には、オペレーターが用意されているので対応品質という面では安定しているものの、自社独自の商品やサービスに関する専門的な応対は社内で行うことになります。そのため、コールセンターに自社専用のノウハウが蓄積されることはなく、自社に合わせたコールセンターを育てることはできません。さらに、委託業者と自社内の人員が密に連携を取ることは現実的に難しいため、スピードを要求されるようなトラブルが発生した時に対応が遅れてしまい、顧客満足度が低下する恐れがあります。 また、システム面でのセキュリティ管理は行われていますが、外部のオペレーターが対応をするため、人づての情報漏洩の危険性は増します。
コールセンターの委託費用を抑えるポイント
まずはコールセンターの委託費用を抑えるポイントについて解説します。
FAQページを作成する
コールセンターの委託費用を抑えたい場合は、FAQページの作成をおすすめします。コールセンターのオペレーターは、顧客からの質問や相談にのるのがメイン業務となります。コールセンターによくある問い合わせ内容をまとめて公式サイト内に記載することで、顧客からの問い合わせ数を減らせる可能性があります。FAQページで問題が解決すれば、わざわざコールセンターに入電する必要はないのです。コールセンターへのコール数が減れば、コールセンターの運営費用削減に繋がるでしょう。
コールセンターを委託するメリット
自社で新しくコールセンターを立ち上げるのは大変です。そのため、コールセンターの運営を検討する際に、自社運営だけでなく外部委託が選択肢に挙げられることも少なくありません。では、コールセンターを委託すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
イニシャルコスト(初期費用)の削減
コールセンターを外部委託するメリットは、イニシャルコスト(初期費用)の削減が挙げられます。自社でコールセンターを立ち上げようとすると、膨大なイニシャルコストがかかります。コールセンターを建てる場所の確保、電話回線やインターネット回線の工事、パソコンや電話機といった設備の購入など、膨大なイニシャルコストが必要になるのです。しかしコールセンターを外部委託すれば、初期にかかるイニシャルコストをある程度削減することができます。
運用コストのみでコールセンターを運営できるので、大幅にコスト削減することが可能なのです。特に小規模なコールセンターを運営する場合は、外部委託することでイニシャルコストを削減した方がメリットが大きいはずです。外部委託先のリソースを利用する場合はしばらく運用して利用状況を確認してから、必要に応じて規模を拡大したり縮小させることも可能です。その場合も料金プランを変更するだけで良いので、イニシャルコストが無駄になることはありません。
コールセンターを維持する費用と手間の削減
コールセンターを維持する費用と手間の削減も、コールセンターを委託するメリットといえます。自社でコールセンターを運営する場合、オペレーターを採用するたびに教育コストがかかります。家賃や光熱費、社員の給料など、コールセンターの維持費も膨大です。自社でコールセンターを運営するなら、これらの維持費を継続的に払う必要があります。また自社で雇うオペレーターがいる場合は、給与計算や福利厚生の準備など手間もかかります。
コールセンターを外部委託すれば、コールセンターを運営するために必要な設備やオペレーターは業者側が準備してくれます。もちろん外注コストはかかりますが、維持費や手間を大幅に削減できるでしょう。またコールセンター業務に関する手間を減らせれば、社員が日々の業務を中断されることなく自分のコア業務に集中できるため、業務の効率化も期待できます。
コスト削減
コールセンターを委託するメリットの一つはコスト削減です。コールセンターを運用しようと思うと、イニシャルコストや維持費以外にもさまざまなコストがかかります。例えば、業務を効率化するために新しいシステムやアプリケーションを取り入れたい場合、導入コストが発生します。また徐々に人材を増やしていきたいなら、その都度オペレーターが使用する机や椅子、パソコンなどを購入しなければいけません。コールセンターを委託すれば、委託業者が仕事環境を整えてくれるので安心です。またニーズに応じて料金プランを選べるので、無駄なコストが発生しないのも魅力です。自社の繁忙期には人員を増やしたり、閑散期には人員を減らすなど、人件費をコントロールできれば、コストの削減に繋がります。
業務品質・生産性・専門性の品質向上
コールセンターを外部委託した場合、業務品質・生産性・専門性の品質向上も見込めます。コールセンターの品質向上は、顧客満足度に直結する重要な課題です。質の良い応対を提供したい場合、オペレーターには高いコミュニケーション能力や専門知識、トラブルに対応するスキルなどが求められます。しかし専門知識や経験が豊富なオペレーターを育てるためには、時間と手間がかかります。
座学を経て1人で受電できるようになっても、幅広い顧客のニーズに応えるためには経験を積む必要があります。最初から品質の高いサービスを提供したいなら、優秀なオペレーターが在籍している委託業者に依頼する方が良いでしょう。コールセンターの委託業者には優秀な人材だけでなく、豊富な経験から得たノウハウが蓄積されています。質の高いオペレーターならどのような問い合わせであっても迅速かつ適切に対応できるので、品質の向上に繋がるでしょう。
コールセンターを委託するデメリット
コールセンターを委託する場合はメリットだけでなく、デメリットも存在します。メリットとデメリットの両方を理解した上で、コールセンターを委託するか判断しましょう。ここからは、コールセンターを委託するデメリットと対策方法について紹介します。
委託するための事前準備が必要
コールセンターを委託するデメリットは、委託するための事前準備が必要だという点です。まずは自社が委託したい業務内容を確認する必要があります。委託業者によって対応可能な業務内容が異なるからです。委託したい業務を明確にした上で、どの業者に外注するか判断しましょう。自社に合う複数の業者を探したら、それぞれの業者に見積りを依頼したり、業者と打ち合わせして委託先を決めるという手間もかかります。
委託先の業者を選ぶのは大変ではありますが、安心して任せられる最適な業者を見つけるためにしっかり時間をかけて選びましょう。また、委託業者に依頼する際には、自社に関する資料やマニュアルの作成も準備しなければなりません。自社が提供する製品やサービスの詳細、企業理念などさまざまな内容を盛り込んで作らないといけないため、資料やマニュアル作成の準備も大変です。
対策
委託業者によっては、コールセンターの立ち上げに必要な資料やマニュアル作成のサポートに対応しているところがあります。事前準備の手間を省きたいなら、資料やマニュアル作成などの事前準備を委託できる業者を選びましょう。幅広い業務に対応できる業者を選べば、スムーズに事前準備を進められます。自社の負担が大きい場合は、どのくらいの業務を任せられるのかという部分も考慮して委託先を選ぶことが大切なのです。
自社にノウハウが蓄積されない
コールセンターを委託するオペレーターを確保しなくても良いかわりに、自社にノウハウが蓄積されないというデメリットもあります。オペレーターの育成方法や顧客対応時のマニュアル作成など、コールセンターを運用するためにはさまざまなノウハウや知識が必要になります。在籍するオペレーターが経験した対応内容を社内で検証した上で、社内リソースとしてノウハウが蓄積されていきます。コールセンターを外部委託する場合は、このようなノウハウを社内に残すことはできません。
また、コールセンターに集まる顧客からの問い合わせ内容をきちんと把握できない可能性もあります。顧客のリアルな声から既存製品・サービスの改善点や新しい事業のヒントが見つかることがあるため、コールセンターの問い合わせ内容は企業の貴重な財産となるのです。しかし、コールセンターを外部委託にすると、顧客の声を取りこぼしてしまう可能性も少なくありません。
対策
自社でノウハウや顧客の声を蓄積したい場合は、社内でコールセンターの業務を把握する担当者を決めておきましょう。将来的に自社でコールセンターを運用したいと考えているなら、業務を引き継いで運用できる担当者を選ぶことをおすすめします。企業と委託業者間でオペレーションをチェックする体制を構築しておけば、委託先と定期的にミーティングする場を設けて、マニュアルや業務フローを確認することができるでしょう。社内でノウハウを蓄積したいなら、マニュアルや業務フローを共有してくれる委託業者を選ぶことも大切です。また顧客からの問い合わせ内容をチェックしたい場合は、あらかじめ問い合わせデータを共有してもらえるか確認しましょう。
情報漏洩のリスクが増加する
コールセンターの業務によっては、オペレーターが顧客の個人情報や社内の機密情報を取り扱う場合があるので注意が必要です。コールセンターを外部委託したからといって、必ずしも情報漏洩のリスクが高まる訳ではありません。しかし機密情報を知るスタッフが増えれば増えるほど、社外に情報漏洩するリスクが高まるのも事実です。万一、情報漏洩が発生した場合、顧客や社会からの信用を落とすことは避けられません。コールセンターの委託業者は情報の取扱いに関する厳しいルールを設けているところが多いものの、利用する委託業者によってはセキュリティレベルが低くなる可能性も考えておきましょう。
対策
機密性の高い社内情報や顧客の個人情報を渡す場合は、セキュリティレベルの高い業者を選ぶことをおすすめします。委託業者の過去の導入企業や運営年数などを確認し、信頼して任せられる業者なのか判断してください。複数の委託業者をリストアップし、どのようなセキュリティ対策が取られているかもチェックします。特にプライバシーマークやISO27001といったセキュリティ関連の資格を取得している委託業者を選べば、安心してコールセンターの運営を任せられるでしょう。
またサービスレベルアグリーメント(Service Level Agreement)を締結するのも一つの手です。サービスレベルアグリーメントとは、サービスの提供者と利用者の間で具体的なサービス内容について細かく規定しておく契約のことです。外部委託を利用する際、会社同士のトラブルに発展しないためにルールを明確にします。コールセンター委託の場合は、機密情報にアクセスできる人がルールを守れなかったときの罰則といった細かいルールも決めておきます。あらかじめ情報の取扱いに関してルールを決めておくことで、情報漏洩のリスクを最低限に抑えることができるでしょう。
対応や連携がスムーズにできないことがある
企業と委託先の対応や連携がスムーズにできないことがあるというデメリットもあります。顧客と直接対話できるコールセンターを委託するということは、顧客と企業の間に距離ができるという意味でもあります。連携がスムーズに取れずに情報共有が上手くいかないと、さまざまな業務が支障をきたします。コールセンターの委託業者は電話応対のプロではあるものの、企業の製品やサービスに関するプロではありません。そのため、イレギュラーな問い合わせ内容だと、顧客が納得する回答ができないケースが発生します。社内にコールセンターがあれば、すぐに問い合わせ内容をエスカレーションして担当者に引き継ぐことが可能です。
しかしコールセンターを外注する場合、エスカレーションのフローが複雑になります。オペレーターが対応できない場合、企業に問い合わせ内容を共有して対応方法を検討してもらいます。複数のスタッフ間でのやり取りが発生するため、顧客への回答は後日になる可能性が高いでしょう。1度の電話で問題が解決できない場合は、次の提案内容を確認するまでさらに時間がかかります。顧客からの問い合わせに対する回答が遅くなったり、トラブルやクレームへの対応に時間がかかると、顧客満足度が低下してしまう恐れがあるので注意が必要です。
対策
コールセンターの委託先と社内の連携を強化するために、コールセンターを管理する担当者を置くことをおすすめします。担当者にはコールセンター業務の窓口になってもらい、委託先から連絡があればすぐに対応できるような体制を整えます。また、コールセンターの運用が適切に行われているか定期的に確認したり、委託先と課題や問題に対する話し合いを行い、都度改善するといった仕組みを整えれば、対応や連携がスムーズにできるようになるでしょう。委託先と契約する際には、定期的に両者間で話し合いができる場を設けてもらえるのか確認しておくと安心です。要望に対して柔軟に対応してくれる業者を選ぶと良いでしょう。
サービス内容と費用をよく検討した上で業者を選ぼう!
コールセンターの委託業者を選ぶ際には、まず自社がコールセンターを利用する目的をはっきりとさせることが大切です。選択すべき業者はある程度絞られるはずなので、次にそれぞれの料金体系をチェックします。自社のコールセンター業務をシュミレーションし、どの業者に委託すればどの程度のコストがかかるかを計算します。そのうえで、自社の目的と合うサービスを安い料金で提供してくれるコールセンターを選ぶのが得策です。
そういう意味では、日本テレネットBPOのサービスは有力な選択肢の一つです。なぜなら、インバウンドとアウトバウンドの両方に対応していて料金も良心的だからです。たとえば、一般的なコールセンター委託サービスの場合、一定規模の専任ブースを設けていれば月額固定費は20万円前後、1リストあたりの従量費用は350円程度になります。それに対して、日本テレネットBPOサービスの場合はアウトバウンド業務で初期費用が2万円~で月額固定費は3万円~、さらに、1リストあたりの従量費用も250円~となっています。一方、インバウト業務も初期費用は30万円~、業務費用も月額60万円~と他社に比べて安めです。これらの理由から、日本テレネットBPOサービスは多くの会社から選ばれやすい傾向にあります。
コールセンターの委託業務は日本テレネットBPOサービスがおすすめ!
コールセンター業務を委託する場合は、業者ごとのサービス内容や料金体系をできるだけ詳しく比較することが大切です。数多く存在する業者の中でも特におすすめなのが、幅広いサービスとリーズナブルな価格設定が魅力の日本テレネットBPOサービスです。コールセンターの業務委託を考えているのであれば、一度利用を検討してみてはいかがでしょうか。
「コールセンター委託ポイント」についてはコールセンター委託ポイントを徹底解説!の記事もぜひご参照ください。