電子帳簿保存法とインボイス制度の関係について|対応ポイントも解説

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2022年に、税務や決算、取引に関する書類を電子データで保存することを認める「電子帳簿保存法」が施行されました。

また、2023年から事業者が消費税を正確に納税するための制度である「インボイス制度」が始まっています。

これらにはどのような関係性があり、事業者は何をすれば良いのでしょうか。

本記事では、電子帳簿保存法とインボイス制度の関係について、対応する際のポイントとあわせて解説します。

 

電子帳簿保存法とインボイス制度の概要

まずは、電子帳簿保存法とインボイス制度の概要についてご説明します。

 

電子帳簿保存法とは?

電子帳簿保存法とは、税務や決算、取引に関する書類を電子データで保存することを認めた法律です。

かつては紙媒体が認められましたが、本法律により電子帳簿等保存やスキャナ保存、電子取引も認められるようになりました。

これらには保存されたデータが削除・改ざんされていない「真正性」と、いつでも閲覧できる「可視性」が求められます。

保存期間については法人で基本7年、個人事業主では原則5年と定められており、その間は適切に保管しなければなりません。

 

インボイス制度とは?

インボイス制度とは、インボイス(適格請求書)を用いて事業者が納めるべき適切な消費税額を明らかにするための法律です。

インボイスを使用することで、預かった消費税から自分が支払った消費税を控除する「仕入れ税額控除」を受けることができます。

書式や様式に決まりはなく、下記の要素が記載されていればインボイスとして認められます。

  • 請求書発行者の氏名または名称、および事業登録番号
  • 取引年月日
  • 取引内容
  • 税率ごとに区分して合計した対価の額、および適用税率
  • 税率ごとに区分した消費税額
  • 書類の交付を受ける事業者の氏名、または名称

 

電子帳簿保存法とインボイス制度の関係性

電子帳簿保存法とインボイス制度の関係性

先述の通り、電子帳簿保存法は税務や決算、取引に関する書類を電子データで保存することを認めた法律です。

これらのなかにはインボイスも含まれており、紙媒体だけではなく電子データのやり取りも対象になります。

企業間取引では、メールやFAX、チャットツールなどで領収書や注文書などのやり取りを行います。

電子帳簿保存法に則り、これらのデータには保存期間や真正性と可視性が求められます。

また、領収書や注文書のなかには発行先や発行元の名称のほか、取引年月日などが記載されています。

つまり、電子データでやり取りしたデータも、インボイスの対象となるのです。

上記より、企業には電子帳簿保存法とインボイス制度の両方の要件を満たすシステムが求められます。

 

電子帳簿保存法とインボイス制度に対応するポイント

インボイス制度に対応するポイント

電子帳簿保存法とインボイス制度に対応するためには、下記のポイントを押さえておきましょう。

  • 両方に対応したシステムを導入する
  • 真正性と可視性を確保した書類を作成・受領する
  • 紙媒体の書類をスキャンして、電子データとして保存する

 

システムを導入し、電子データを作成・保存するためには一定の費用や時間を要するものです。

電子帳簿保存法の施行には一定の猶予期間が設けられているため、その期間内に体制を整えておくことが重要です。

はじめは使いにくい・やりにくいと感じていても、徐々に慣れていくことでしょう。

電子データは紙媒体とは異なり、文字がかすれたり保存場所を取ったりしません。

そのため、使ってみると電子データの良さに気付くことでしょう。

 

おわりに

本記事では、電子帳簿保存法とインボイス制度の関係性について解説しました。

電子帳簿保存法とは、税務や決算、取引に関する書類を電子データで保存することを認めた法律です。

インボイス制度とは、インボイス(適格請求書)を用いて事業者が納めるべき適切な消費税額を明らかにするための制度です。

インボイスデータは電子データも対象となるため、その際は電子帳簿保存法に則ったデータである必要があります。

電子帳簿保存法とインボイス制度に対応できていない企業は、それぞれに対応するシステムの導入から始めましょう。