コールセンター研修のOJTとは?研修が必要な理由な研修内容も紹介

2024.04.02|⟳ 2025.08.08|インバウンドコールセンター

コールセンターにおけるOJTとは?研修の目的とポイントを解説
コールセンターにおける業務はマンパワーへの依存が大きく、個人差が表れやすい傾向にあります。

応対品質の向上を図るため、コールセンターではOJTを含めたさまざまな指導を行わなければなりません。

本記事では、コールセンターにおけるOJTについて、研修の目的とポイントとあわせて解説します。

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コールセンター研修のOJTとは

OJT(On The Job Training)とは、新人に対して実施される実践型の研修を指します。

どの業界でも、右も左もわからない新人に対して、先輩が管理者・指導役として付いて業務のやり方などを教えます。

コールセンターにおいては、電話の取り方や話し方、話すスピードなどさまざまな指導が含まれます。

先輩社員は、新人に対してお客様対応など、一人前のオペレーターになるために指導します。

 

コールセンターに求められるスキル

コールセンター業務では、通話を通じて顧客と信頼関係を構築し、正確な情報提供や問題解決を行うことが求められます。

そのためには、複数のスキルをバランスよく身につけておく必要があるため、こちらでは特に重要な3つのスキルをご紹介します。

 

コミュニケーション能力と傾聴力

コールセンターに所属するオペレーターには、顧客の要望を的確にくみ取り、適切に伝える力や、話を遮らず相手の言葉を最後まで聞く「傾聴力」も求められます。

円滑な会話のキャッチボールが信頼形成の鍵となることから、これらのスキルを身に付ける必要があります。

 

ストレス耐性と感情コントロール

コールセンターの職務に就いていると、対応中には厳しい意見や感情的な言葉を受けることもあります。

しかし、精神的な安定は応対品質にも直結するため、そのような場面でも冷静さを保ち、一定のトーンで対応できる力が欠かせません。

 

PC操作やシステム理解力

複数の画面を切り替えながらの対応や、FAQ・顧客管理システムの活用が日常的に求められます。

基本的なタイピングスキルと、業務システムへの理解が必要です。

 

OJTを成功させる具体的な研修内容

コールセンター業務では、実践的なOJTを通じてスキルを習得することが重要です。

こちらでは、OJTを成功に導く具体的な研修手法をご紹介します。

 

座学研修で基礎をインプット

研修の初期段階では、業務知識や会社の方針、マナーなどを座学形式で学習します。

FAQやマニュアルを用いながら、サービス内容や対応ルールを理解することが目的です。

基礎を固めることで、後の実務研修がスムーズになります。

 

ロールプレイで実践的に学ぶ

座学の次は、想定される応対パターンを使ったロールプレイで実践力を養います。

インバウンド・アウトバウンド双方のケースに対応し、表現力や言葉選びを確認し、トークスクリプトを用いながら、対応の流れを体感的に習得します。

 

モニタリングとフィードバックの活用

実際の通話対応では、教育担当やSVが通話内容をモニタリングし、即時フィードバックを行います。

具体的な改善点や評価コメントを伝えることで、習得スピードを高めることが可能です。

繰り返しのフィードバックが応対品質の向上につながります。

 

段階的な実務対応と習熟確認

難易度の低い案件から段階的に業務を任せ、習熟度を確認しながら進めます。

一定の品質が確認されたら徐々に対応範囲を広げます。

必要に応じて再トレーニングを行い、個人に最適な成長ステップを提供することが重要です。

 

OJT研修の流れ

OJT研修は、計画的なステップに沿って進行することで、効果的な人材育成が可能となります。

こちらでは、一般的なOJT研修の流れを週単位で解説します。

 

導入研修(1日~数日)

最初の数日間は、座学を中心に業務概要や社内ルール、ビジネスマナーなどを学びます。

基礎的な知識の定着を図る期間です。

 

OJT開始(1週目)

1週目は先輩オペレーターの業務に同行し、実際の応対を観察します。

その後、簡単な対応から実務に参加していきます。

 

フィードバックと課題の明確化(2週目以降)

通話内容をもとにフィードバックを行い、苦手な部分や改善点を明確化します。

必要に応じて再研修を挟み、理解を深めます。

 

独り立ちと定着支援(3~4週目)

3週目以降は独り立ちを想定した実務に移行します。

その後も定期的な面談やフォローを実施し、定着と品質維持を支援します。

 

OJT研修の期間

OJT研修の期間は、業務の複雑さや人材の習熟度によって異なりますが、一般的には2~4週間が目安とされています。

初期の数日間は座学やロールプレイに充て、その後、段階的に実務へ移行する流れが多く採用されています。

1週目は業務理解と簡単な対応の習得、2週目以降は通話対応とフィードバックを繰り返すことで、応対スキルを高めていき、3週目以降には独り立ちを視野に入れた実務を任せることが一般的です。

また、早期離職や応対ミスを防ぐために、習熟度のチェックや追加研修を柔軟に行う体制が重要です。

個人差に対応した進行と継続的な支援により、長期的な定着と品質向上が期待できます。

 

コールセンターの研修が必要な理由

コールセンターのオペレーター教育

こちらでは、コールセンターのオペレーター教育の目的をご紹介します。

 

顧客満足度の向上

コールセンターはお客様と直接やり取りを行うポジションであることから、企業の顔ともいうことができます。

応対の際に不適切な発言をしたり、問題が解決しなかったりすると顧客満足度が下がってしまい、顧客離れが進行してしまいます。

そのため、OJTを通して最適なコミュニケーション方法などの取得を行い、顧客満足度の向上を図ります。

 

応対品質の向上

企業は商品やサービスを提供して収益を得ますが、応対品質はそれらのイメージを大きく左右する可能性がある要素です。

たとえば、怠惰を感じる応対だったり、待ち時間が長かったりするような応対は、品質が低いといえます。

そのため、コールセンターにおいてはお客様のニーズをくみ取るなどによって、応対品質の向上が求められます。

 

オペレーターの負担・離職率の軽減

OJTは、新人に業務の流れやノウハウを指導するだけではなく、新人のメンタルケアなど課題の解決も行わなければなりません。

クレームなどにより心理的負担が大きいコールセンターでは、問題を放置しておくと離職につながる可能性が高いのです。

そのため、先輩社員は新人に対して適切なオペレーター育成を行い、仕事が嫌いにならないように注意しなければなりません。

 

コールセンターのオペレーターを育成するポイント

コールセンターのオペレーターを育成する際には、下記のポイントを押さえておく必要があります。

  • 新人オペレーターのモチベーション維持
  • オペレーター間の実力差、品質差をなくす
  • オペレーターの役割を理解する

 

新人オペレーターは先輩よりもノウハウが蓄積されていないため、不安が大きいものです。

そのため、先輩社員は新人に対して業務だけではなく、モチベーションを維持するためのメンタルケアが必要です。

また、新人オペレーターのなかには「ほかの人よりも実力がないかも…」と思ってしまう方がいらっしゃいます。

適切な指導を行い、オペレーター間の実力差や応対品質の差をなくすことで、自信とモチベーション向上につながります。

その際、なぜオペレーション業務が必要なのか、自分の役割は何なのかも伝えておきましょう。

 

コールセンターのオペレーター教育の注意点

オペレーター教育の注意点

下記は、コールセンターのオペレーター教育の注意点です。

  • マニュアルの用意
  • 適切なフィードバック

 

トークスクリプトや業務の流れなどのマニュアルを用意することで、先輩に聞かなくても業務を理解・把握することができます。

また、業務内容に対するフィードバックを行うことで、新人オペレーターへの正しい指導・教育を行う必要があります。

 

おわりに

本記事では、コールセンター研修のOJTとは何か、研修の目的とポイントについて解説しました。

OJTは、実務を通じて業務理解を深めながらスキルを身につけられる効果的な手法です。

計画的な流れと個々に応じた支援により、応対品質の向上や早期離職の防止にもつながります。

安定した人材育成を実現するためにも、OJTの活用と継続的な改善が重要です。

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タグ : OJT コールセンター 応対品質
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