コールセンターのクレーム対応ガイド|減らす方法やNGワードも紹介

2023.09.02|⟳ 2025.08.05|コールセンター

コールセンターのクレーム対応ガイド|クレーム例と対応のコツを紹介

コールセンターは顧客と企業間の距離が最も近い場所といえるため、さまざまな連絡が寄せられます。

そのなかには、サービスに満足できなかった・サービスが悪かったときに寄せられるクレームも含まれています。

顧客から寄せられるクレームにはどのような種類があり、どうすれば対策することができるのでしょうか?

本記事では、コールセンターに寄せられるクレームの種類と対策についてご紹介します。

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コールセンターのクレームについて

コールセンターに寄せられるクレームは、企業の印象や信頼性に大きな影響を与えます。

クレームは単なる苦情ではなく、顧客の不満や期待とのギャップを示す貴重な情報です。

適切な対応を行うことで、顧客満足度の向上やブランド価値の維持にもつながります。

 

クレームと苦情の違い

クレームはその不満に対して企業側に「改善」や「補償」を求める意図を含む点が特徴です。

単なる否定的な意見ではなく、サービス向上のための重要なフィードバックとも言えます。

一方、苦情は、顧客が不快に感じたことや不満を伝える表現にとどまります。

上記より、そのため、クレームには真摯に向き合い、適切な対応と原因分析を行うことが求められます。

 

コールセンターのクレームの種類

コールセンターには、日々下記のようなクレームが寄せられています。

 

サービスや商品に対するクレーム

こちらのクレームは、購入した商品やサービスに対するものが挙げられます。

また、複数のコールセンターをたらい回しにされた場合も、こちらのクレームに含まれています。

企業が提供している商品やサービスのクオリティが顧客の期待を下回ったときに、このようなクレームが寄せられます。

 

オペレーターに対するクレーム

オペレーターのなかには、架電してきた顧客の対応に不満があって改めて電話をして、クレームを伝えてくることがあります。

「さっきのオペレーターの対応が悪かった」などが、オペレーターに対するクレームであるといえます。

こちらのクレームはオペレーターの指導不足が要因であるため、受けた際は早急に改善する必要があります。

 

勘違いや認識相違のクレーム

顧客のなかには、自分が間違っているのに企業やサービスの責任と思って連絡をしてくる方がいらっしゃいます。

こちらは企業と顧客で価値観が異なる際に発生するもので、企業に非がないことがあります。

しかし、顧客はお怒りであることが多いため、コールセンターのスタッフはまずは顧客の言い分を確認しましょう。

 

コールセンターのクレームの原因

コールセンターのクレームの原因

顧客からの不満は、商品やサービスの品質だけでなく、対応するオペレーターの態度や言葉遣いにも影響されます。

こちらでは、コールセンターにおけるクレームの原因をご紹介します。

 

商品やサービスに対するもの

顧客から寄せられることが多い意見として、購入した商品や契約したサービスに対する不満が挙げられます。

たとえば、届いた商品が説明と異なる、機能が期待を下回る、サポートが不十分などの内容になります。

この種のクレームは、製品設計や販売時の説明、アフターケアの不備から発生することが多く、企業全体の信頼に関わる問題です。

そのため、現場の対応だけでなく、原因となる工程の見直しが必要となります。

 

オペレーターに対するもの

対応したオペレーターの言葉遣いや態度、対応の遅さなどがクレームにつながるケースもあります。

顧客は不満や困りごとを抱えて連絡してくるため、冷静かつ丁寧な対応が求められます。

一方的な説明や共感のない受け答えは、顧客の怒りを増幅させる要因となります。

そのため、応対力の向上と顧客心理を理解した対応スキルの教育が不可欠です。

 

クレーマー

一部のクレームは、過剰な要求や言いがかりに近い内容であることがあります。

いわゆる「クレーマー」と呼ばれる顧客は、正当な苦情ではなく、謝罪や金銭的補償を執拗に求める傾向があります。

このようなケースでは、オペレーターが冷静に対処し、社内での連携や対応フローの徹底が重要です。

また、過剰な対応を避け、組織的に対応方針を明確にしておくことも有効です。

 

コールセンターのクレーム対応のコツ

コールセンターのクレーム対応のコツ

こちらでは、コールセンターに寄せられるクレーム対応のコツをご紹介します。

 

顧客の話をしっかり聞く

顧客がクレームの電話を入れられているということは、何かしらに不満を持っている状態であるといえます。

下手に言い訳をしてしまうと、顧客は気分を害してしまい、企業やサービスへの信頼がなくなってしまいます。

どのようなクレームを受けても、まずはしっかりと顧客の話を聞くようにしましょう。

 

事実確認を行い、クレーム内容を把握する

クレームを受けて、ただ謝ってばかりいても本質的な解決にはつながりません。

そのため、顧客の話を一通り聞いたあとは、クレームの内容を把握し、事実確認を行います。

クレームの原因や責任の所在が明確になることによって、本質的な解決に臨むことができます。

 

顧客の要求に的確に応える

クレームを寄せる顧客の要求を的確に聞くことで、顧客の満足度を向上させられる可能性があります。

返品や交換だけではなく、意見を聞いてほしいなど顧客の要求はさまざまです。

顧客によっては交換ではなく修理を要求することがあるため、的外れな提案をせずにどのようにして欲しいかを確認しましょう。

 

誠意をもってお詫びと感謝の気持ちを伝える

顧客からのクレームは、少なからず企業に非があることが多いです。

そのため、お電話の最初と最後には必ずお詫びの言葉を添えましょう。

最後に良い気持ちになって電話を終えてもらうことによって、引き続きファンでいてもらうことができます。

 

クレームを減らす方法

コールセンターでのクレームは完全に防ぐことはできませんが、予防的な対策によって大幅に減らすことが可能です。

以下にて、クレームを減らす方法の一例をご紹介します。

 

トークスクリプトの準備

顧客対応の品質を一定に保つためには、適切なトークスクリプトの整備が不可欠です。

顧客の感情に配慮した言葉遣いや、共感を示す表現を盛り込むことで、初期の不満を和らげる効果が期待されます。

また、想定問答集(FAQ)の充実も、対応の迷いを減らし、スムーズな応対を支援します。

 

オペレーターの教育

クレームの多くは、オペレーターの対応品質に起因します。

そのため、応対スキルや顧客心理の理解を含む教育プログラムの導入が有効です。

定期的なロールプレイングやフィードバックによって、実践的なスキルを養うことが求められます。

 

クレームの原因を分析・改善

発生したクレームは記録し、原因ごとに分類・分析することが重要です。

傾向を把握することで、商品説明や業務プロセスの改善につながります。

また、社内共有を通じて、同様のクレームの再発防止を図ることが可能です。

 

クレーム対応が上手い人の特徴

クレーム対応が上手い人の特徴

クレーム対応が得意なオペレーターには、いくつかの共通点があります。

まず、顧客の言葉に対して丁寧に傾聴し、感情を受け止める力が挙げられます。

次に、冷静な判断力を持ち、状況に応じた適切なトーンで対話できる柔軟性が必要です。

さらに、企業の方針やサービス内容を正しく理解し、誤解を生まない説明ができることも重要です。

このような資質を持つオペレーターは、顧客の信頼を得やすく、結果としてクレームの沈静化につながります。

 

コールセンターのクレーム対応で言ってはいけないNGワード

クレーム対応でのNGワード

クレームを受けたとき、下記のような発言は顧客の気分を損ねてしまうため注意が必要です。

クレーム対応においては、言葉の選び方ひとつで顧客の感情を左右します。

「できません」「無理です」といった否定的な表現や、「絶対に」「普通は」といった決めつけの言葉は、相手を刺激する恐れがあります。

  • でも
  • だって
  • どうせ
  • ですから
  • お言葉ですが
  • 違います など

 

これらは「あなたの理解が間違っている」「何度も言わなければ伝わらない」といった表現になります。

また、「それはあなたの問題です」などの責任転嫁も厳禁です。

顧客の立場に寄り添い、共感を示す言葉遣いを意識することが、円滑な対応につながります。

なかには口癖になってしまっているオペレーターを見受けられることがあるため、コールセンターで業務をする際には注意しましょう。

 

おわりに

本記事では、コールセンターに寄せられるクレームについて解説しました。

コールセンターでは商品や対応への不満など多様なクレームが寄せられ、対応力を高めるためには、傾聴・共感・正確な事実確認が重要です。

トークスクリプトや教育体制の整備により、クレームを未然に防ぐこともできます。

一方、NGワードの回避や柔軟な対応姿勢を徹底する必要があり、これらを改善することで顧客満足度の向上につながります。

クレームの連絡を受けたときは、まずは相手の話に耳を傾けましょう。

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タグ : コールセンタ コールセンター サービス 業務 満足度
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