コールセンターのアウトソーシングする際の費用を徹底解説

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コールセンターのアウトソーシングを行う場合には、費用対効果を考えて委託先を決めていくことになるでしょう。そこで、今回はコールセンターをアウトソーシングする上での費用について解説します。

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コールセンターの費用はいくらかかる?アウトソーシングする時の平均費用は?

まず、コールセンターを設置する上でどのような費用がかかるのかについて考えてみましょう。コールセンターの設置は、自社で立ち上げるかアウトソーシングするかの2通りが存在します。それぞれのパターンについて考えることで、コストパフォーマンスや価格相場を把握することが可能です。

コールセンター開設の初期費用

コールセンターを開設する上では様々な費用がかかります。まずはコールセンターを設置する場所を用意する費用です。空き部屋や空きデスクを用意すれば十分ではないかと考えがちですが、コールセンターは顧客情報や個人情報を取り扱いますから、情報漏洩対策を十全に行わなければなりません。また、他の音が入ってきて会話が聞き取れないという事態も避けなければならないでしょう。こうした事情から、コールセンターを設置する場所には防音対策や遮音対策が必要不可欠です。もしも対策ができていない場合は、壁や床などを防音効果の高いものにするなどの工事が必要となるでしょう。

加えて、機材や設備、ソフトウェアも揃えなければなりません。電話機だけでなく、電話やFAXとパソコンを連携させるCTI、顧客情報を管理するCRMなど、コールセンター業務を円滑に進めるシステムを整える必要があります。機材や設備の購入に加えて、システムの導入や開発にも費用がかかるため注意が必要です。さらに、コールセンター専用の電話番号の取得や、回線の契約も必要となります。複数の電話機を使用する場合は構内交換機(PBX)も欠かせません。

システム導入、機材の購入や設置、環境構築の費用を全て合わせると初期費用としては20万円~300万円ほどの金額がかかることが想定されます。なお、人員を新規に採用する場合は、採用にかかる諸々の費用で20万円~40万円が別途必要となるでしょう。自社でコールセンターを設置する場合はこれだけの初期投資が必要となるのです。

一方で、アウトソーシングする場合は初期費用として要求される金額は10万円~50万円ほどが相場です。自社の状況や取り扱う商品などについて委託先のオペレーターに伝えたり、資料を作成したりするための費用となります。アウトソーシングの場合はすでに設備やシステム、人員自体は揃っていますから、初期投資もかなり安く抑えることができるのです。

コールセンターの運営形態によって費用は違う

初期費用だけでなく、コールセンターのランニングコストに関しても、自社での運営かアウトソーシングかで異なってきます。自社で運営する場合はコールセンターが入ったテナントの賃料や光熱費といった維持費に加えて、システムのメンテナンス費、各種ソフトウェアのライセンス料、オペレーターの給与などの人件費が継続してかかります。コールセンターの規模にもよりますが、およそ50万円~150万円が月々の平均費用となるでしょう。

一方、アウトソーシングの場合は料金体系によって変わりますが、基本的には業務委託元へ所定の金額を払うだけでOKです。維持費やシステムメンテナンス費、人件費など、自前の設備や人員を使ってコールセンターを運営する際にかかる費用は一切考慮する必要がありません。詳細は後述しますが、概ね自社運営よりも安く抑えることが可能な費用感と言えるでしょう。

コールセンターの運営形態によって費用は違う

コールセンターのアウトソーシングを請け負う企業は、クライアントの状況や要望に合わせた様々な料金プランを用意しています。以下では、料金プランの形態を大きく2つに分けて、どのような料金プランなのか、価格相場はいくらなのかを見ていきましょう。

月額固定制の場合

月額固定制の場合は、毎月決まった金額の利用料金を支払います。コール件数が1件もない場合も利用料が発生しますが、裏を返せばコール件数が多い場合も利用料金が跳ね上がることはないのがこの料金プランの特徴です。コール件数が常に一定以上ある場合や、期間によってあまり差がない場合はこちらの料金プランを選ぶのが良いでしょう。価格相場としては、概ね1ヶ月あたり10万円~50万円程度となっています。ちなみに、月額固定制では、月々のコール件数に上限が定められている場合があります。この上限を超えることを「コールオーバー」と呼び、コールオーバーした分だけ超過料金が別途発生してしまうのです。月額固定制の場合、コールオーバーの条件がどれくらいなのかを事前にしっかりと確認しましょう。

従量課金制の場合

従量課金制は、コールセンターの業務量に比例した料金を支払うプランです。基本的にはコール1件単位で料金が発生するため、コール件数が多ければ多いほど料金も増えていきます。繁忙期は相応に料金がかさみますが、逆に閑散期は利用料金を抑えることが可能です。コールセンターの繁忙期と閑散期がはっきりしているケースや、事業の立ち上げから間もない時期のようなコールセンターからの問い合わせがまだ少ないケースでは、従量課金制を選ぶことでトータルの費用を抑えることができます。価格相場としては、コール1件あたり300円~1000円が相場となります。

コールセンターの外注費用に違いが出るのはなぜ?

コールセンターの外注費用は業者によってまちまちです。また、同じ業者を選んだ場合でも、料金に差が出る場合があります。この外注費用の違いはどこから来るのでしょうか。以下では、コールセンターの費用がどのように決まるのかについて解説します。

コール対応件数による違い

上記で説明したように、コールセンターのアウトソーシングにおける料金プランには月額固定制と従量課金制の2通りがあります。コール件数に比例して料金が増えていく従量課金制はもちろんのこと、月額固定制でもコールオーバー料金を設けている場合は1ヶ月あたりのコール件数が重要となるのです。コール件数の上限が高く設定されていれば、その分月々の固定額も高く設定される傾向にあります。よって、料金プランの検討を行うにあたっては、毎月のコール件数がどれだけあるかを吟味した上で決めるのがおすすめです。

コール対応時間による違い

コールセンターが対応可能な時間や曜日によっても、料金の違いは発生します。最も安いのは平日の9時~18時、いわゆるビジネスオンタイムとされている時間帯のみに対応するケースで、逆に最も高いのは24時間365日対応可能とするケースです。土日祝日、夜間対応など、通常の業務時間外にも対応可能とする場合はオペレーターをその時間に常駐させる必要がありますから、それだけ料金も高くなります。

対応時間や曜日をどうするかについては、ビジネス内容に応じて検討する必要があるでしょう。BtoBが基本となる場合はビジネスオンタイムのみで十分と考えられますが、BtoCのような一般消費者を相手にする場合は休日対応も視野に入ってきます。また、医療器具や基幹システムなど、トラブルが発生した際に緊急対応が必要となる性質の商品やサービスを取り扱う場合は、24時間365日の対応で、かつ緊急時の即応が可能なプランを設定することになるでしょう。

対応業務の範囲による違い

コールセンターの対応業務の範囲に応じて、料金が変わってくることがあります。簡単な受付や電話の取り次ぎ程度であれば、一般的な受け答えのみで済みますから、低価格で請け負ってもらえるでしょう。一方、商品やサービスについての問い合わせに、専門的な回答を行って貰う場合は、商品の知識について委託先オペレーターに理解してもらうための手間がかかるため、価格も高くなります。

トークスクリプトやマニュアルの作成も依頼する場合は、さらに追加料金がかかることになるでしょう。コールセンターの設置目的が何であるかを決めることによって、料金体系も自ずと定まります。コールセンターの業務要件をしっかりと定めた上で、どのような役割をコールセンターに求めるのかを委託先にきちんと伝えることが重要です。

コールセンター費用を安く収めるには?

会社としての収益を最大化していくためにも、コールセンターにかかる費用はできる限り安く抑えたいものです。そこで、以下ではどうすればコールセンターにかかるコストを節約できるかについて解説します。

インバウンド、アウトバウンド、どっちが低コスト?

コールセンター業務には、顧客からのコールを受けるインバウンドと、顧客へとコールを行うアウトバウンドの2種類が存在します。インバウンドは、顧客からの質問に対して回答を行う、顧客の申込みを受け付けるといった受け身の業務が主体です。一方、アウトバウンドの業務は自分から電話をかけて話を聞いてもらい、アポイントメントを取ったりアンケートに答えてもらったりするなど、コールをしたことによる何らかの「成果」が求められます。営業電話は必ずしも相手に話を聞いてもらえるとは限らないため、コールすることが即座に成果につながるとは限らないのです。

話を聞いてもらうための話術や、営業に対して興味を示すコール先の見極めなど、インバウンド以上にテクニックが必要となるのがアウトバウンド業務の特徴と言えるでしょう。故に要求されるスタッフの技術も高くなるため、アウトバウンドはインバウンドよりも料金が高めに設定されているケースが多いです。

格安クラウド型コールセンターは?

クラウド型コールセンターは、システムや設備をネットワーク上に置く形態のコールセンターです。自社でのシステム開発やサーバーの設置などといった投資をする必要はなく、ネットワーク上のコールセンターシステムをレンタルするだけで良いので、導入費用を安く済ませることができます。導入スピードも早く、メンテナンスコストも抑えることができるため、それまでコールセンターを設置できなかった中小企業を中心に積極的に利用されるようになってきています。

しかし、一方で完成されたシステムを借りて使うため、自社の業務形態とのギャップを埋めるのが難しかったり、利用料が毎月発生するため長期的に見ると割高になってしまったりといった問題点を抱えています。また、ネットワーク上に顧客情報などのリソースを置く関係上、セキュリティ面がしっかりしているシステムを使わなければ、情報漏洩してしまうという危険性も存在するのです。よって、クラウド型コールセンターを利用する際には、セキュリティ面がどうなっているのか、しっかりと吟味する必要があります。

低コストだけに集中すると顧客満足度に繋がりにくい!

コストの安さだけに注力した場合、稼働時間を平日9時~18時のビジネスオンタイムに限定し、受付業務や電話の取次業務に要件を絞り、コール件数を少なめに設定することになるでしょう。しかし、顧客満足度という観点で見た場合、このコールセンターは顧客が求めるサービスを提供できているとは言えません。顧客としては、いつでも問い合わせができること、問い合わせに対して迅速かつ的確に回答してもらえること、繋がりやすいことなどを求めているのです。

したがって、コールセンターを設置する上では、コストを切り詰めること一辺倒で考えるのではなく、まず顧客が自社のコールセンターに何を求めているのかを分析し、最低限必要な要件を満たすことをおすすめします。その上で、不要な機能や要件を満たす中で無駄になる部分を省いていくことによって、顧客満足度とコストの低さを兼ね備えた、真にコストパフォーマンスに優れたコールセンターを実現することができるでしょう。

コールセンター業者選定時に抑えておくべきポイント

コールセンターの委託先を選ぶ際には、慎重に検討を重ねていくことが重要です。以下では、コールセンター業者を決めていく際に抑えておくべきポイントについていくつかピックアップして解説します。

お見積り・ご契約時の注意点

見積りをもらう際には、初期費用だけでなく、月額費用やコール上限、コールオーバー料金、研修教育費用などもしっかりと確認しましょう。中長期的に発生する費用をしっかりと把握しておくことで予算を立てやすくなります。また、必ず複数社から見積りを貰って、比較を行うことも重要です。複数の業者から見積りをもらうことで、相場感や金額の高低を具体的に把握することができます。もちろん、料金体系がどのようになっているかについて、内訳まで含めてチェックすることも忘れないようにしましょう。

契約の際には、委託先の情報をより詳細に確認しておくことが重要です。セキュリティ体制は万全であるか、業者が提供するサービスが自社の要件とマッチしているか、オペレーターの経験は十分か、などといったことをしっかりと把握しておきましょう。オペレーターの経験は導入実績などからも把握することが可能です。多くの企業に利用されている場合、それだけオペレーターが様々な企業のコールセンター業務に従事していることを意味します。また、セキュリティ体制については、プライバシーマークやISO27001などといったセキュリティ関連の資格を取得しているかどうかで確認可能です。

業務設計や運用テスト

実際にコールセンター業務を委託する前に、コールセンター業務の設計を行うことをおすすめします。具体的には「どのような業務が必要となるか」「運営体制をどのようにするか」「業務上必要となる情報は何か」といったことを決めていきましょう。委託の際に業務内容を確定させるだけでなく、委託先と自社の連携をどうするか決めたり、トークスクリプトやマニュアルの作成をしたりする際に重要となります。

実際にコールセンターを委託する直前には、運用テストも入念に行いましょう。何が足りないか、想定していた業務プロセスに穴がないかどうかなどを確認する重要なステップです。コールセンター業者側のサービスと業務要件との間にギャップがあるかどうかを調べる上でも運用テストが役に立ちます。

コールセンターの委託をおすすめします

コールセンターを立ち上げて運用するのはとても難しいです。そこで、コールセンターの立ち上げに不安がある場合、コールセンターそのものをアウトソーシングしてしまうのも一つの手でしょう。日本テレネットでは、インバウンド・アウトバウンド両方に対応したBPOサービスを運用しています。ヘルプセンターの自社回答率99%など、クオリティの高いコールセンター運用が可能なので、ぜひコールセンター業務のアウトソーシングを検討してみてはいかがでしょうか。

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